




新潟市・長岡市の小選挙区エリア
8月30日投開票の衆院選では、新潟、長岡の両市で複数の小選挙区が混在する事態が生じる。市町村合併の進展や政令指定都市への移行で、新たな行政の枠組みと既存の小選挙区の区割りが一致しなくなっているからだ。有権者の混乱や開票作業のミスなども予想され、両市の選挙管理委員会は入念な準備を進める構えだ。
政令指定都市となり区制に移行した後、初の衆院選となる新潟市。北区に1・3・4区、江南区に1・4区、南区に2・4区、西区に1・2区がそれぞれ混在する=図参照=。また長岡市では、2・4・5区を抱える=同=。前回の衆院選も同様の3選挙区混在だったが、その後、さらに4市町村が合併で加わりエリアが拡大している。
同じ区、市でありながら複雑に選挙区が分かれる事情から、新潟市選管は8月19~29日の期日前投票で、有権者の投票場所を限定する。対象は北、西、南区。例えば北区では、北区役所で扱う選挙区は3・4区、同区北出張所で扱う選挙区は1区だけとする。つまり、同区役所では旧豊栄市と旧横越町の住民、同出張所では旧新潟市の住民しか期日前投票をできない。
理由は、「十分な投票スペースが確保できない」(同市選管)ため。衆院選の投票用紙・箱は「小選挙区」「比例代表」「最高裁判所裁判官国民審査」の3種類。二つ選挙区があれば投票箱は倍の6箱必要になり、記載台を含めるとかなりの広さが必要になるという。
また長岡市は、間違いを防ぐため本庁で3選挙区に対応することを断念し、5区だけ受け付けることにした。2・4区については各支所であればどの場所でも投票できる。
期日前の投票所限定は2007年の統一地方選や参院選ではなかった。混乱防止のため新潟市選管は、北区の約2万8千世帯に対しては入場券をはがきではなく封書にし、注意書き文書を同封して送る。長岡市選管も「市町村合併とともに選挙区も整理済みと勘違いしているようだ」とし、全戸配布する「選挙のお知らせ」に期日前投票が可能な場所を明記する。
開票作業も一部で複雑化する。新潟市では、複数小選挙区がある4行政区の開票所で会場を仕切り小選挙区ごとに分割して作業する。人員は、通常の選挙より約100人多い総勢約1300人態勢で臨み、票が混同しないよう細心の注意を払う。
同市選管の松田勝比古事務局長は「われわれにとってリスクが高い選挙。期日前の注意点は『選管だより』でも周知し、本番に対応したい」と話す。
新潟市選管によると、国が小選挙区割りを見直すのは、2010年の国勢調査を経た後の12年ごろと見込まれている。
2009年07月25日