



「政権選択」が最大の焦点となっている衆院選だが、具体的な政策課題をめぐる争点はまだはっきりと見えてこない。前回2005年衆院選では郵政民営化の是非が問われ、07年参院選では格差問題などがクローズアップされた。県内主要政党の候補予定者や陣営に「望む争点」「望まない争点」を聞き、今選挙戦の論点とともにそれぞれの思惑を探った。
【自民党・公明党】
内閣支持率低迷などで劣勢の与党からは「安全保障」を争点化したいとの意見が目立った。前職3人が「望む争点」に、前職2人は「次に望む争点」に挙げた。「民主が明確な指針を示せない分野で攻勢をかけ、政権担当能力をアピールしたい」(自民前職)との期待感からだ。
また、医師資格を持つ自民新人2人は最大争点を「医療」と強調。ほか景気回復やインフラ整備、教育なども挙がった。
“財源論”を戦わせるべきだとする声もあり、公明前職は「財源確保は1年間だけではなく、継続が必要」と強調した。
一方、「望まない争点」では、大半の候補予定者が「ない」と答えてみせたが、ある陣営幹部は、本県自民に多い「世襲」や、「年齢」の争点化を懸念。「実績や政策の当否ではなく、安易な世代交代論が強まったら、勝負にならない」とみる。「官僚主導とのレッテルを張られるのはきつい」という陣営もあった。
【民主党】
5人が「政権交代」の争点化を望んだ。「自公政権の劣化を追い風にした最強の4文字スローガン」と前職。新人は「しがらみのない政党こそが、既得権益を打破し、行き詰まった制度の刷新が可能」と訴える。
また「官僚主導政治の打破」「天下り禁止」などとする回答のほか、一昨年の参院選での民主躍進につながった「年金など社会保障制度」「農業」を掲げる陣営もある。
民主系無所属の前職は「与野党問わず政治家の質が落ちたのは小選挙区制の導入も一因」として、「選挙制度見直し」を望んだ。
「望まない争点」で挙がったのは「政治とカネ」。鳩山由紀夫代表の政治資金虚偽記載問題などがある中、「自分の言葉で説明したが、知りうる範囲に限界があり、『もっと説明しろ』と言われるとつらい」と前職。このほか「防衛や憲法問題。党内でまとまっていない」(前職の陣営幹部)との意見もあった。
【共産党・社民党・幸福実現党】
共産党の2人はそれぞれ「政治の中身を根本から変える」「自公政権を退場に追い込む」とし、政権交代を「望む争点」に挙げた。雇用問題などの経済対策も争点に掲げ、独自性を発揮したい考えだ。
社民党は2人とも「政権交代」を挙げた。ただ、候補予定者の一人は「一つの政党が勝ちすぎるのは危険だ」と話し、“お目付役”に徹することで埋没を避けつつ、政権交代を訴える意向を示した。
比例代表北陸信越ブロックの幸福実現党の新人は「消費税廃止を含めた景気回復」「北朝鮮のミサイルに対する国防体制の構築」などを挙げた。
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望む争点 次に望む争点
<1区>
吉田六左エ門(自民) 保守主義・安全保障 インフラ整備
西村智奈美(民主) 政権交代 税金の無駄づかいストップ
武田勝利(共産) 政治の中身を変える 雇用問題
<2区>
近藤基彦(自民) 景気回復 中小零細企業対策
鷲尾英一郎(民主) 政権交代 社会保障制度
米山昇(社民) 政権交代 地方経済対策
<3区>
稲葉大和(自民) 安全保障 教育問題
黒岩宇洋(民主) 既得権打破・政権交代 天下り禁止
<4区>
栗原洋志(自民) 医療・介護・年金 景気回復
菊田真紀子(民主) 政権交代 年金など社会保障制度
<5区>
米山隆一(自民) 医療など社会保障制度 景気回復・日本の競争力向上
伊部昌一(社民) 政権交代 格差・貧困社会の是正
田中真紀子(民主系無所属) 選挙制度の見直し 社会保障制度
<6区>
高鳥修一(自民) 国防・安全保障 農業問題
筒井信隆(民主) 政権交代 小泉構造改革路線からの脱却
橋本正幸(共産) 自公政治を退場に追い込む 消費税増税反対
<(本県関係)比例代表>
長島忠美(自民) 財源の伴う社会保障システム 安全保障・憲法問題
漆原良夫(公明) 政権担当能力 安全保障
三上誠(幸福実現) 消費税廃止を含む景気回復 北朝鮮ミサイルに対する国防
【注】敬称略。小選挙区は主要政党と主要政党系の候補予定者を掲載。
2009年07月27日