




街頭演説を聴く有権者。各党、各候補予定者の訴えは県民にどう届くのか=26日、新潟市内
1カ月後の衆院選投開票日に向け、街頭などで激しい舌戦を繰り広げている県内の各陣営。自民党と公明党は、「改革」で攻勢をかけた前回2005年衆院選とは打って変わり、逆風の今回は「保守主義」を強調、財源面から民主党のマニフェスト(政権公約)批判を展開する。一方の民主党は「政権交代」を掲げて攻勢を強めており、前回とは攻守逆転の様相だ。共産党や社民党、幸福実現党も「二大政党対決」による埋没を避けるため、独自性のアピールに必死だ。
「わが党は保守主義だ。『君に忠、親に孝』の道徳を守る」(1区の吉田六左エ門氏)「民主は寄せ集め。安全保障をどうするのか」(6区の高鳥修一氏)―。前回は「改革」を訴える姿が目立った自民。今回は「保守主義」「安全保障」を強調する。民主を革新勢力に見立て“保革対決”の構図に持ち込む戦略だ。
背景には、民主に流出している保守層の呼び戻しが無党派対策よりも急務との認識がある。
公明もマニフェストに消費税増税の必要性を初めて明記。自公ともに「民主の公約には財源の裏付けがない」と批判し「政権担当能力」をアピールする。民主批判に時間を割く候補予定者も多く、「批判は野党の専売特許なのに、逆さまだ」(自民党員)との見方も。
中には「まっとうな医療、年金制度を実現する」(4区の栗原洋志氏)など自分なりのテーマを中心に訴え、「政党ではなく、候補の個性を比べてほしい」(幹部)との戦略を描く陣営もある。
一方の民主。前回衆院選では自民の「郵政民営化」「改革」の声にかき消され、「政権交代」の訴えはかすみがちだったが、今回は情勢が一変。追い風が吹く中、各候補予定者は「政権交代」を前面に打ち出し、支持を呼び掛けている。
「今回は千載一遇のチャンス。何としてもここでものにしないといけない」(1区の西村智奈美氏)といった高揚感が各陣営からはうかがえ、「長年の自民一党支配でたまったうみを洗い流す選挙」(4区の菊田真紀子氏)と、変化の必要性を訴える声が目立つ。
年金制度改革や農業の戸別所得補償などに対し「財源の裏打ちがない」と自民陣営から批判を受けているが、菊田氏は「ここまで借金をつくってきた自民に言われる筋合いはまったくない」と強調。
6区の筒井信隆氏は「特別会計や天下り廃止などで生まれる17兆円を社会保障や教育、農林漁業振興に充てる」と説明している。
今回から小選挙区の候補を絞り込む共産は、1区の武田勝利、6区の橋本正幸の両氏とも「ルールある経済社会づくりと自主自立の平和外交」を訴え、「自公政権に退場の審判を」と呼び掛けている。
社民は、2区の米山昇、5区の伊部昌一の両氏が「構造改革路線からの転換」を主張。政権交代に加え、「新政権には社民が監視役として参加する」とする。護憲を訴え、民主との違いも強調している。
県内全6小選挙区と比例代表北陸信越ブロックに初めて候補を立てる幸福実現は「消費税廃止」「北朝鮮のミサイルから国を守る」などと訴えている。
2009年07月30日