<< 前の記事へ次の記事へ >>

任期満了まで2カ月、高まる臨戦ムード

 衆院議員の任期満了まで2カ月となり、間近に迫ってきた衆院選。県内6小選挙区の状況、比例代表北陸信越ブロックの県関係候補予定者の動向をまとめた。(見出し、本文敬称略)

<3区> 稲葉、民主に危機感 黒岩、大集会交えアピール

 民主が初めて候補を立て自民に挑む注目区。
 自民・稲葉はあいさつ回りが中心。各種業界団体の会合に積極的に顔を出して支持を訴える。道路建設関係の大会にも自ら参加。「県北の道路は任せてほしい」と現職の存在感をアピールする。3区内に張り巡らす約50の後援会幹部には、徹底したあいさつ回りの展開を要請した。ミニ集会も開いている。5期16年の実績を背に戦うが、初めて相手にする民主への危機感は強い。
 民主・黒岩は早朝のつじ立ちやあいさつ回り、ミニ集会が運動の基本。新市町村単位での後援会は設立を終え、徐々に臨戦態勢を整えている。9日には胎内市で800人規模の集会を開催。阿賀野市でも同様の大会を開いており、稲葉陣営とは対照的に大きな集会も織り交ぜる。労組主催の会合などにも参加し、支持拡大に懸命。選対幹部は「地道に人に会えるかが勝負」とみる。

<1区> 西村・吉田 足元固める

 3期目を目指す民主・西村と4期目を狙う自民・吉田の戦いに、共産・武田が食い込む。
 西村は、最大の支持団体である連合主催の政治集会に加え、傘下労組の会合に小まめに出席し、支持を訴える。5日に社民党県連に支援を要請したほか、18日に選挙事務所を開設する予定で、動きを活発化させている。
 吉田は足元固めを強化。自民県議、市議と連携し、ローラー作戦やミニ集会を繰り返す。支援団体や業界の会合では、民主との対決色を鮮明にすることで支持の引き留めに努めている。公明との協力態勢も期す。
 武田は、党が重点を置く北陸信越ブロックの比例議席獲得に向け、全県を回り支援を求める。街頭演説も地道にこなす。労働問題や医療問題での党への追い風をアピールし、若者への浸透も狙う。

<4区> 菊田と栗原 再度の激突

 前回選挙に続き民主・菊田に、自民・栗原が挑む。
 連合や立正佼成会などから支援を受ける菊田は、県議らとも連携し、旧市町村ごとに後援会を設置。現職の知名度をさらに上げるべく、あいさつ回りや国政報告会を重ねる。栗原は、自民支持票を固めきれなかった前回選挙の反省から「保守結集運動」を展開。旧市町村単位で狙いを定め、一定期間集中して街宣、ミニ集会を行うことなどで浸透を図っている。
 前回選挙まで菊田を全面支援してきた改革クラブ代表の渡辺秀央は菊田不支持を表明。栗原への態度は未定だが県内自民に接近しており、影響が注目されている。

<2区> 近藤・鷲尾 保守票で綱引き

 4選を目指す自民・近藤に、前回は比例復活の民主・鷲尾が小選挙区での勝利に挑む。これに前回は鷲尾を支援した社民・米山が割って入る構図になっている。
 近藤は「保守層の一体化」に向け、自民支部の会合などにこまめに出席する。旧市町村単位に選対32支部を設け、地域の引き締めを図るほか、秘書団らによるローラー作戦も進めている。農水副大臣の実績を訴える。
 鷲尾は野党共闘解消の影響を懸念。「アンチ近藤」や「自民ではあきたらない」とする保守層、無党派層の取り込みに必死。ポスター張りやあいさつ回りを重ね、地域への浸透を図る。32歳の若さをアピールする。
 米山は脱原発などで独自性を強調し、自民、民主への不満層の受け皿を目指す。福島瑞穂党首が再三、来援している。

<5区> 米山と伊部 田中に挑む

 全国的な知名度があり、6選を目指す無所属・田中に、前回約2万2千票差で敗れた自民・米山が再挑戦。元長岡市議の社民・伊部は、独自色のアピールに懸命だ。
 田中陣営は、従来通り月数回のミニ集会を実施。後援会関係者は「支持母体の一つ、越後交通グループもまだ選挙モードではない。解散が決まるまで、本格的な動きにならないのでは」と話す。
 対照的なのが、米山陣営。既存の長岡選対本部とは別に、小千谷、魚沼、南魚沼の3地区に選対本部を今月中旬までに設立する。米山自身は地元市議と連携し、各地で集会を盛んに開いている。
 伊部陣営は「課題だった知名度も上がってきている」と語る。唯一の野党公認候補として街頭で訴える。

<6区> 筒井・高鳥 実績で勝負

 民主・筒井、自民・高鳥の両現職に共産新人・橋本が挑む。
 筒井は農家の戸別補償などを中心とする農業問題を訴えの核に据え、党の「次の内閣農相」としての実績を強調している。ミニ集会を数多くこなす中で、麻生内閣を批判しながら政権交代を訴える。
 高鳥は6月下旬に派閥トップの町村信孝前官房長官や県議、首長らを集めて総決起集会を開催、千人以上を集めた。「私のプランの多くが緊急経済対策に取り入れられた」と、与党の実績をアピール。
 橋本は6区の市議らと連動。票の掘り起こしとともに保守層への食い込みも狙っている。

<比例> 長島の処遇 依然不透明

 比例代表・北陸信越ブロック(本県関係)では、自民は前回比例単独1位で当選した長島が、今回も比例単独候補として名簿上位に登載されるかどうかが焦点だ。
 長島は前回出馬時の経緯について「2回は比例単独候補という党本部との約束だった」と上位名簿登載を主張するが、党本部は比例単独候補を抑制する方針。名簿は通常は公示直前に決定する。
 公明は漆原が比例単独で1次公認され、名簿は1位登載が有力視される。幸福実現も単独候補を立てる予定。
 民主は小選挙区立候補者が同一順位で重複立候補する方針だ。共産、社民、国民新も現段階で県関係の比例単独候補予定者はいない。

2009年07月10日

記事一覧