



新潟日報社は20―22の3日間、電話による衆院選の世論調査を実施し、投票日1週間前時点での情勢を探った。政権を懸けた自民と民主の戦いは、県内6小選挙区すべてで民主が優位に立っている。全国情勢と同様、民主への強い追い風と、自民の苦戦を表す結果となった。ただ調査時点では3―4割程度が態度を決めておらず、終盤の戦い次第で情勢が変わる可能性もある。(文中敬称略)
【1区】3期連続当選を目指す西村が、4期目を狙う吉田をリード。半数近くが態度を決めかねている無党派層の取り込みが、終盤戦の鍵となりそうだ。西村は支持基盤を手堅くまとめ、民主支持層の8割、推薦を受ける国民新党のほとんどを固めた。自民支持層にも3割近く食い込む。吉田は20代と、50代以上から支持を得ているが、自民支持層の5割ほどしか固め切れていない。公明支持層からは4割にとどまる。武田は共産支持層を8割固めている。
【2区】前回は比例復活だった鷲尾が先行し、4期目を狙う近藤が追う展開となっている。若さを前面に出す鷲尾は、柏崎市や燕市などで支持を広げる。年代別でも20代―60代まで全体的に高い支持を得ている。農水副大臣のキャリアをアピールする近藤は、地盤の佐渡市では優勢だが、自民党支持層、公明党支持層とも固めたのは6割未満にとどまっている。米山は社民支持層を固めているが、広がりを欠く。
【3区】衆院選初挑戦の黒岩が幅広い年代、職業、地域で支持を集め優勢。6選を目指す稲葉が追う。黒岩は、拠点とする新発田市周辺に加え、稲葉の地元である村上市周辺でも支持が浸透している。民主、社民の支持層を着実に固め、無党派層の半数も引き寄せた。自民、公明の支持層にも食い込んでいる。稲葉は全域で厳しい戦い。5期16年の実績を訴えるも村上市周辺で支持が伸び悩んでおり、大票田の新発田市周辺でも苦戦。自民支持層を固めていけるかが鍵となる。
【4区】3選を期す菊田が、幅広い支持を集めて優勢。栗原が懸命に追う。連合の支援を受ける菊田は、民主支持層の9割近くを固める一方、自民支持層の約3割も取り込む。無党派層でも約4割の支持を集めている。自民党支部を陣立ての軸とする栗原は、同党支持層の約半数しか固めていない。無党派層からの支持は2割に届いていない。前回約1万8千票を獲得し、今回は候補を立てない共産党を支持する層の票は、5割が菊田支持に回っている。
【5区】公示直前に民主党入りした田中が、民主支持層の7割、無党派層の4割の支持を固めてリード。自民党支持層の5割強をまとめた米山が追う。田中は古巣・自民の支持層からは2割の支持にとどまるが、公明支持層の4割弱に食い込んだ。米山は推薦を受けた公明で3割、無党派層で1割強にとどまる。今後は態度未定としている無党派層の4割、自民支持層の2割の動向が焦点となる。伊部は社民支持層の7割をまとめるが、他に波及していない。
【6区】政権交代を訴え5選を目指す筒井が抜け出し、2期目を狙う高鳥が巻き返しを図っている。筒井は民主党支持層の9割近くを固めた。無党派層の4割超を取り込み、自民党支持層の3割近くにも食い込む。年代・職業別でも満遍なく支持を集めている。高鳥は自民党支持層の半数を固め切れていない。無党派層への浸透は1割にとどまる。強かった十日町、糸魚川地域でも伸び悩んでいる。橋本は共産支持層の7割を固めたが、広がっていない。
【比例北信越】
新潟、長野、富山、石川、福井の5県からなる北陸信越ブロック(定数11)の情勢について、新潟日報社など5県の地元新聞社が行った世論調査の結果、自民が現在より1議席減の4議席となる可能性がある一方、民主は2議席増やし、6議席を確保する勢いだ。
自民は本県の長島忠美を単独1位に登載したため、4議席となった場合は小選挙区との重複立候補者の復活枠は3議席となる。重複立候補者は本県小選挙区候補6人を含む20人で、すべて2位の同列登載。復活は惜敗率次第となる。民主は本県の5区候補を除く小選挙区の重複17人と単独4人の計21人を擁立、重複候補は1位に同列登載している。本県の漆原良夫が単独1位の公明は解散時の1議席を確保する見通し。本県1区候補が重複3位の共産と、本県2、5区候補が重複1位の社民、国民新党は議席獲得が厳しい状況だ。
〔調査方法〕20―22日の3日間、本県の有権者を対象にRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で行った。コンピューターで無作為に発生させた電話番号のうち、実際に有権者世帯にかかったのは5057件で、このうち3875人から回答を得た。回答率は76・6%。
2009年08月23日