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各党の農業政策 農家に期待と疑問

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イネの生育状況を確認する笠原三喜男さん。農業の針路が問われる衆院選に、期待と不安が交錯する=新潟市秋葉区北上新田

 高齢化が進み、疲弊する農家の経営をどう支えていくか。衆院選では農業の針路が問われている。県は国に先駆けて本年度から独自の所得保障モデル事業をスタートさせ、一石を投じようとしている。対象地区となった農家の間では、所得補償など各党が打ち出す農業政策に対し、期待と疑問が入り交じっている。

 県のモデル事業対象地区のうち、新潟市秋葉区の北上新田地区はJRさつき野駅にほど近い平野部にある。14人の農家でつくる「北上新田水田活用研究会」のメンバーはいずれも耕作面積2ヘクタール前後と小規模で、半数以上は兼業だ。
 笠原三喜男会長(66)は電気工事会社に勤務しながら、妻の順子さん(60)らとともに1980年代には6ヘクタールを耕作し、農業だけで年400~500万円の所得があった。しかし米価下落もあって現在は4ヘクタールに減らし、昨年の農業所得は税金や小作料などを差し引くと62万円にとどまる。そうした現状の中、自民党が堅持を主張する生産調整(減反)について「価格が維持できるからと言われてきたが、ずっと下がっている。いいことはなかった」と冷めた目を向ける。
 子ども5人は全員家を離れた。「長男が高校時代に継ぎたいと言ってくれたが、農業では生きていけないと思い、やめてもらった。サラリーマン並みの収入は無理だろうからね」と話す。
 農家の安定収入と担い手確保を目指す県のモデル事業は、一定の基準所得を定め、不足分を補てんする。笠原さんは「モデル事業期間の5年間は安心して農業に取り組める。少しでも経営を安定させたい」と集落の思いを代弁する。
 一方、民主党の提唱する所得補償は、販売価格と生産費用の差を基本とする額を農家に支払うものだ。笠原さんは「所得を直接的に下支えしてくれるのは助かる」と理解を示すが、「財源が不明。本当に制度として持続できるのだろうか」と不安も感じている。
 政権選択が焦点となっている今回の総選挙では「どのような枠組みになろうと今の閉塞感を変えてほしい」と一票に託す。
 同じくモデル対象となった胎内市西条の西条集落営農組合。実りの秋を迎えようとしている水田を見やり、西奈美公平組合長(57)は「とにかく長い目で腰を据えた政策を」と願う。「猫の目行政」といわれるこれまでの農政。「60年代までの増産から突然減反になったのをはじめ、どんどん制度が変わるので対応しきれない」と不満を募らせる。
 現制度は減反政策を基本に、さまざまな補助金が設けられているが、受け取るためには耕作面積や栽培品目など縛りがかかる。西奈美さんは「価格維持のためには減反は必要かなとは思うけど、補助金漬けの現状は何かおかしい。意欲をもっておいしいものをたくさん作れるようになりたい」と訴えた。

2009年08月26日

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