従来の「センター試験」に替わる新テストが2020年度に導入されるなど、大学入試が大きく変わろうとしています。これまでの知識や技能に加え、思考力や判断力、表現力が求められる中、大学入試改革への対応などを学ぶ「進学セミナー」が5月13日、新潟市中央区の新潟日報メディアシップで開かれました。教育ジャーナリストの中曽根陽子さんが基調講演。県内の中高一貫校5校が、大学入試改革を見据えた特色ある教育活動を報告し、小学生や保護者ら約200人が真剣な表情で耳を傾けました。 セミナー当日の中曽根さんの講演内容を紹介します。

<基調講演> 失敗恐れず受験に挑戦 教育ジャーナリスト・中曽根陽子氏

 

<なかそね・ようこ> 小学館を退職後、女性のネットワークを生かした企画編集会社「ワイワイネット」を設立。子育て中の女性の視点を捉えた企画に定評がある。「子育ては未来を担う人材育成」を理念に、母親に学びの場を提供する「MotherQuest」を主宰する。

 

 子どもたちの未来に影響を与えるのが、「グローバル化」「少子高齢化」「IT技術の急速な進歩」です。日本では人工知能(AI)の発達により、今後10年から20年で総雇用者の49%の仕事が自動化され、なくなると予測されます。一方で新しい仕事が生まれる可能性もあります。

 そんな時代には、どのような力が必要でしょうか。これまでは上司から指示されたことを着実にこなす人物が重宝されてきました。しかし、今後は「自ら考えて行動し、新たな価値を創造できる人」が求められます。世の中の変化に合わせ、日本の教育も変わろうとしています。

 大学入試改革では、マークシート方式のセンター試験を廃止し、思考力や判断力、表現力を問う新たなテストを導入。各大学ではすでに、個別選抜の改革が始まっています。

 大学入試が変われば、中学校、高校の教育も変化します。キーワードは「探究」です。一方的に教えるのではなく、生徒自身に考えさせていく。この「アクティブラーニング」を組み合わせた学習スタイルに移行していくでしょう。

 それでは、学校選びはどうすればよいのか。その基準は「生徒の力を伸ばしてくれるかどうか」です。指標としては「校風」や「カリキュラム」「探究型の学習に取り組んでいるか」などが挙げられます。

 その中で中高一貫校のメリットは、「中高で途切れることのない成長に合わせた教育」「カリキュラムの重複の回避」「先輩(高校生)の姿からの学習」などです。

 時代は「出るくい」を求めていますが、日本では、まだ失敗を恐れる傾向にあります。半面、成功者には「あきらめないでチャレンジする力」があります。これが「失敗力」です。ハードルを乗り越え道を切り開く受験は、失敗力を身に付けさせるまたとない機会です。子どものチャレンジを見守ってください。

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