子どもたちの家庭学習を充実させる取り組みが新潟市立の小中学校で始まっている。下校前に短時間の自主学習時間を設けて家での勉強につなげたり、専用のノートを使ったりと、家庭での学習を習慣付ける工夫をしている。市教育委員会は本年度リーフレットを配布して家庭学習の工夫を学校現場に呼び掛けている。

【写真】下校前、教室で自主学習に取り組む白南中の生徒たち=新潟市南区

 南区の白南中。下校時刻前、どの教室も静まりかえり、シャープペンを走らせる音だけが響く。同中が設けた自主学習時間で、生徒は宿題や授業の復習、問題集などそれぞれが決めた内容に取り組む。

 家庭学習の習慣を身に付けてもらおうと、同中では3年前に取り入れた。予定した学習を学校でやりかけることで、自宅では続きから始められ、家庭学習の「呼び水」の効果があるという。研究主任の宮崎威治教諭(52)は「学校でやった続きが気になり、『あと少しだから頑張ろう』という気持ちになってほしい」と語る。

 市教委が設けた家庭学習時間の目安は中学1年80分以上、2年で100分以上、3年で2時間以上だ。白南中の生徒の約8割が平日1~2時間、約1割の生徒は同3時間以上の学習をしているという。3年の川井稜真さん(15)は「家に帰ってからどんな勉強をするか迷わない」と意欲的だ。

 家庭学習では問題集や宿題以外に、予習・復習など授業と結び付けることも必要とされる。自宅で授業を振り返ることができるよう、専用のノートを導入している学校もある。

 江南区の早通小では、家庭学習に「ふり返りノート」を使っている。授業の内容だけでなく、自分の考え、クラスメートの考えを自宅で振り返って記入する。「授業のまとめを自分の言葉で説明できることが、本当の理解になる」と斉藤裕子校長は強調する。

 ノートは毎日提出してもらい、校長ら管理職3人で全児童のノートをチェックする。担任の負担を減らすだけでなく、校長らが直接評価することで学習意欲の向上も期待できるという。

 毎年実施される全国学力・学習状況調査で上位になる県は家庭学習に力を入れていることから、市教委は本年度、リーフレットを作成し、各学校に呼び掛ける。学校支援課は「予習・復習の大切さを意識して家庭学習を指導できるよう教員に働き掛けたい」としている。