春は入園や進学、遠足などでお弁当を作る機会が増える季節。子どもに喜んでもらおうと、ご飯やおかずでキャラクターを表現する「キャラ弁」作りに挑戦する人も多いだろう。ただ、かわいいキャラ弁には「難しくて手間の掛かる」イメージもある。初心者でも簡単に作れる方法はあるの? 専門家やお弁当作りに励むお母さんに、レシピや魅力を教えてもらった。

【写真】八木さんが作ったキャラ弁とキャラご飯。「かわいい!!」という子どもの弾む声が聞こえてきそうだ

 「形を工夫したり顔を付けたり...。キャラ弁にすることで苦手な食べ物を克服できる子もいますよ」。キッチン雑貨の企画開発などを手掛ける「アーネスト」(三条市)の八木才華(さいか)さん(28)は笑顔で語る。

 キャラ弁は主婦のブログが火付け役となり、この10年ほどの間に広まったとされる。ただ、八木さんは、キャラ弁という言葉が世間に定着するずっと前から食べていた記憶がある。保育園児の頃、母親がご飯をひよこの形にしてお弁当箱に詰めてくれていた。「楽しく食べてほしい」という親心だったのだろう。

 「20年以上前のことなのに、うれしかった記憶があります。『自分のために頑張って作ってくれた』という気持ちは、成長してもきっと忘れないと思います」と八木さん。子どもや孫と一緒に、楽しみながら作るのもお勧めという。

 今回、八木さんに初心者向けのキャラ弁をリクエストしたところ、写真の3点を作ってくれた。お弁当だけでなく、食卓を華やかにする「キャラご飯」=写真左上=もある。にこにこ笑顔ののり巻き、クマとカエルのおにぎり、カレーのお風呂に入るパンダ...。

 「誰でも簡単に作れますよ」という力強い言葉を聞き、挑戦してみたくなった。

にこにこのり巻き

 ラップの上に全形サイズの半分に切ったのりをのせ、その上にご飯を敷いてのり巻きを作る。6等分に切り、弁当箱に詰める。昆布のつくだ煮で口を作る。つまようじの後ろの部分を水でぬらし、ごまを付けて目を作る=写真(1)=。つまようじにケチャップを付けて頬紅を塗る=写真(2)=。

お花のポテトサラダ

 ポテトサラダをラップで丸く整えてカップに入れる。冷凍のミックスベジタブルのコーンやグリーンピースを置き、花の形を作る。

ハートのウインナー

 ウインナーを斜め半分に切る=写真(1)=。切り口を合わせてハート形にし、乾燥パスタを刺す=写真(2)=。

彩り、配置こつは"設計図"

八木さんが描いたキャラ弁の下絵。事前に構想を練ることで、迷わずに作れるという

 八木さんによると、キャラ弁を作るコツは事前準備にある。「朝は時間が無い。主食やおかずの大体の配置を決めておくとスムーズに作れます」。仕上がりをイメージした絵を描くのもお勧めという。

 「かわいい顔」を作るポイントは、鼻や口の部分を配置してから目の部分を作ること。最初に中心を決めることで、目の左右のバランスが取りやすくなる。頬紅を付けると「化粧と同じ」でかわいさが増す。

 全体の彩りも大切だ。赤、黄、緑の3色をそろえると見た目も美しく、食欲も誘う。ただ、栄養バランスはあまり気にしなくてもいい。完食することが子どもの自信につながるため、好きなおかずを多く詰める時期があっても大丈夫という。

 「一番大切なのは頑張りすぎないこと。冷凍食品と組み合わせても大丈夫です。子どもに後で感想を聞くなど、楽しみながら作ってほしい」とアドバイスする。

グッズいろいろ忙しい朝の味方

 トップ写真奥にあるキャラ弁とキャラご飯は、八木さんが発案した調理グッズを活用して作った。子どもに人気の動物が簡単に作れるため、忙しい朝の味方になってくれそうだ。

 おにぎりは、型とカッターが付いた「くまさんとなかまたちおにぎりセット」を使用。クマ用にめんつゆ、カエル用に緑のふりかけでご飯を色付けし、型に詰めて押し出す。目や口の形の穴が空いたカッターでのりなどを切り抜き、おにぎりに付けると完成だ。一つのおにぎり型でブタ、トラと4種類の動物を作れるところが人気を集めている。

アーネストのキャラ弁制作グッズを手に「お母さんの負担を軽減したい」と語る八木さん=三条市の同社

 パンダのカレーは「ごパンダ」という商品の型やカッターを使って仕上げる。同社は、約40種類のキャラ弁制作グッズを販売。購入者からは「小食の子どもがたくさん食べてくれた」「夫のお弁当に入れたら喜ばれた」という声が寄せられるという。

 商品はインターネットなどで購入できる。問い合わせはアーネスト、0256(41)1010。

 

この記事は4月20日の「おとなプラス」に掲載されました。

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