新潟日報カルチャースクール

きょうみの扉(メディアシップ教室講師紹介)

『折形礼法』

新保朝子さん

折り方の手本を示しながら、受講生にアドバイスする新保朝子さん(左)

武家がお茶を贈るときに使ったとされる折形「新茶包み」

和紙の包みに思いを表現

 贈答品やお金を和紙で包んで渡す「折形礼法」は発祥は室町時代とされ、武家の間で伝えられてきた。折り紙の原型ともいわれ、現在も祝儀袋などにその名残を残す。講師の新保朝子さん(61)は「和紙を用意し、折り方を考えるには労力が必要。それだけに、贈り先への思いの証明になるんですよ」と説明する。
 受講生は新茶を摘み始める時季に合わせて「新茶包み」に挑戦。細長いひだ状の折り目で新茶の芽の若々しさを表現する折り方だ。贈答品などを入れるスペースを残す必要があるため、新保さんは「ふわりと折るように、軽く抑えるだけにして」と助言した。
 新保さんは煎茶道をたしなむ中で、花を和紙で包む作法を知った。より知識を深めたいと10年ほど前から現代に合わせた折形礼法を成立させた山根一城氏に師事。ことし1月には「全国で数人」という山根氏の教室の准教授に就いた。
 教室では、和紙の産地や二十四節気など日本文化などについても紹介する。「和紙の来歴や武家社会の生活のリズムを知ることが、折形作法の面白さにつながる」という。
 時には和紙の産地を訪れ、製造の工程を学ぶ。和紙は古くは清浄で神聖なものとして扱われてきた。新保さんは「手触りも文化も魅力にあふれた和紙を使うからこそ、人の心を打つのではないでしょうか」と語った。

2015年6月11日新潟日報夕刊より

受講者の声

鳥羽律子さん

季節ごとの包み方があり、和紙の風合いも楽しめます。折形を親戚の子どもに渡し、喜んでもらえました。

本間亜由美さん

折形は難しいですが、贈る人のことを考えて折っています。気持ちを伝える心遣いだと思っています。

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