新潟日報カルチャースクール

きょうみの扉(メディアシップ教室講師紹介)

『肩の凝らない美術史』

湯浅健次郎さん

絵画などさまざまな美術作品の画像をスクリーンに映し、美術史について話す湯浅健次郎さん

映像交え作品の背景解説

 味わい深い日本画の映像を講師の湯浅健次郎さん(35)が次々とスクリーンに映していく。その中に、白と黒を基調にした水墨の世界に赤色が映える1枚があった。「山水画の中にサンタクロースが描かれています。面白いですよね」。湯浅さんの説明に受講生も思わず笑みを浮かべた。
 この日の講座は、栃木・日光生まれで明治から昭和期に活躍し、東大安田講堂の壁画で知られる画家の小杉放庵がテーマだった。  湯浅さんは、もともと洋画家だった放庵が、中国から日本に伝わった南画(なんが)と呼ばれる画法に触れ、日本画を志向するようになった経緯を解説。「晩年は赤倉(妙高市)で過ごした。大きな石に座り、山を眺めるのが好きだったようです」と新潟とのつながりを説明するのも忘れなかった。
 新発田市出身で、沖縄県立芸術大、京都工芸繊維大大学院で近代美術史を学んだ。その経験を生かし、文化に携わる仕事がしたいと2005年から新潟市会津八一記念館で学芸員として働いている。
 タイトルの通り、学んで覚える講座ではなく、映像を多く使って見て楽しむ講座になるよう心掛けている。「画家の人となりや時代背景を知った上で作品を味わえば、自分なりの見方もできるようになる。美術への興味が広がり、一歩を踏み出すきっかけになればうれしい」と期待する。

2015年10月22日新潟日報夕刊より

受講者の声

早川八恵子さん

美術作品の時代背景を勉強したくて受講しています。映像が多いので理解しやすく、画家の交友関係や人物像が少しずつ分かってきました。美術展を鑑賞する時に役に立ちそう。美術好きの友人とも話ができるようになってきました。

竹内信子さん

美術展が好きで、日本画や洋画、仏像を見に行きます。講座は忙しい日常の中で美術の風に当たれる貴重な時間。会津八一記念館の学芸員が講師だということにも興味を持ちました。若い先生が分かりやすく教えてくれるのでいいですよ。

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