新潟日報カルチャースクール

きょうみの扉(メディアシップ教室講師紹介)

『古流松藤会』

熊倉理孝さん

優しく語りかけながら、受講生の作品を手直しする熊倉理孝さん(中央)

生け花歴50年奥深さ伝授

 「この枝の個性は残してあげた方が良いわね」。キンポウジュの枝が思い通りに生けられず悩む生徒に講師の熊倉理孝(りこう)さんが優しく声を掛ける。
 生徒に代わってキンポウジュの前に座ると、全体のバランスを確認し、思い切りよくはさみを入れた。何度か繰り返すと、横で見ていた生徒が「わあ、きれいになった」と声を上げた。
 この日はキンポウジュを使い、伝統の型に沿って生ける「古典」を中心に講義。軸となる「真」の枝を決めると、その周囲に「流」「留」など型通りに枝を配置する。「同じ形の枝はないから、型を覚えても毎回違う。そこが面白いんですよ」と熊倉さんは笑顔で話す。
 熊倉さんは20代の頃から古流松藤会に入り、半世紀以上がたつ。「最初は嫁入り修業だったの」と笑うが、「季節によって、使う花によって違う。何度やっても終わりはない」という奥の深さに夢中になった。
 「古流」の名の通り、古典を大事にするが、時代に合わせた「現代華」も取り入れる。「今は国内外から珍しい花が手に入る。時代に合わせて新しい生け花を楽しめる」とほほ笑んだ。
 生徒は4人。教え合いながら和やかに講座が進む。「何よりも大切なのは人の輪。花を通して、人との出会いを大切にしたい」と話す。

2015年11月19日新潟日報夕刊より

受講者の声

岡崎恵美子さん

きれいに花を生けるだけではなく、伝統的な形を勉強できるのが面白い。ほかの受講生と話すのも楽しみで毎回来ています。

丸山恵理子さん

20年以上習っているが、ここまで続いたのは先生の明るく優しい人柄のおかげです。花は生活の一部になっています。

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