新潟日報カルチャースクール

きょうみの扉(メディアシップ教室講師紹介)

『古文書を読み解く(入門編)』

原直史さん

古文書に記された字をホワイトボードに書き、解説する原直史さん

地域の歴史に思いはせて

 「この字は崩れていて厄介ですね。私も迷うところがありました」。講師を務める新潟大人文学部教授の原直史さん(53)が明るい口調で話しながら、ホワイトボードに古文書に記された文字を書き写した。
 くねくねと曲がった字。辞書を片手にした受講生も首をひねる。原さんが字の下に流れる横線を指し、「横線は『心』であることが多いです。『怠』にも『急』にも見えますが、前後の文章から『念』と考えると意味が通りますね」と説明すると、受講生から「あー」と声が上がった。
 講座では県内で見つかった江戸時代の古文書を使う。身近な地域の歴史を読み解くことで、関心を深めてもらうための工夫だ。この日読んだのは、物をもらった時の礼状など実用的な手紙の文例だった。習字の手本として10~15歳ぐらいの子どもが書き写したものらしい。格式張った表現もあり、小難しいようだが、原さんは「手紙は文末などで同じ表現を使うことが多い。一度覚えると応用できます」とアドバイスした。
 子どものころから歴史が好きだったという原さん。東大で日本史を専門に学び、1994年から新大で教壇に立つ。「江戸時代以降の古文書は、いまも各地に残っています。地域の宝を守るためにも、多くの人に古文書に関心を持ってもらいたいですね」と語った。

2016年4月21日新潟日報夕刊より

受講者の声

新飯田茂弘さん

教材として新潟県内の古文書を使い、先生も時代背景などを教えてくれるので、昔の暮らしぶりが分かり楽しいです。自分1人ですらすら読めるようになるのは難しそうですが、もう少し学んでみようと思います。

星山賢治さん

家に古文書があり、読んでみたいと思って半年前から学び始めました。書いた人の字の特徴もあり、読めるものも読めないものもありますが、少しでも理解できるとうれしいものですよ。

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