新潟日報カルチャースクール

きょうみの扉(メディアシップ教室講師紹介)

『木版画』

吉田志麻さん

版木を彫る受講生に助言する吉田志麻さん

彫りと刷り個性引き出す

 「自分の好きなようにやればいいのよ」。版木の彫り方に助言を求める生徒に、講師の吉田志麻さんがおおらかに応える。明るい声が響き、教室は和気あいあいとした雰囲気だ。
 秋は公募展や展覧会に向けて、作品を仕上げる時期。受講生は自宅でも版木を彫り、作品を印刷して持ち寄る。吉田さんは「印刷するときは色を薄くね。遠くに見えるように」「おどおどして作ると、おどおどした作品になりますよ」など、一人一人にアドバイスを送った。
 吉田さんは佐渡市出身で新潟市中央区在住。木版画歴は60年以上で、アフリカなど世界各地の風景を描いた作品で知られる。木版画の魅力を「自分のエネルギーが彫刻刀に伝わり、木の力を借りて個性豊かな作品になるところ」と語る。
 講座でも個性を引き出すことを心掛ける。「押しつけがましいのは嫌だし、人のまねをしても面白くないでしょ」とにっこり。受講生は家族や家庭菜園、幻想的な人魚など、思い思いのテーマに取り組む。「そこに私の経験をプラスして、よりよい作品にしたい」と話す。
 生徒には公募展への応募を勧める。「いろいろな人に作品を見てもらうことは、自身の研さんになる」と考えるからだ。習い始めて数年で賞を取る人もいて、励みにする受講生も多い。

2016年10月6日新潟日報夕刊より

受講者の声

石崎則昭さん

冬にできる趣味がほしいと思い、4年前に習い始めました。版木を彫る作業は失敗できない。真剣勝負が面白いです。家庭菜園の野菜を題材にした作品で、ことし初めて県展に入選しました。先生の指導が的確だったおかげです。

鈴木紀子さん

以前から木版画に興味を持っていましたが、吉田先生の個展をのぞいたことがきっかけになり、2年ほど通っています。先生の指導はめりはりがあって、構図をしっかり教えてもらえるのがいいですね。いろいろな作品に挑戦してみたいです。

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