« 2009年04月 | HOME | 2009年06月 »

2009年05月 アーカイブ

2009年05月01日

県内大学が渡航自粛呼び掛け

 新型インフルエンザの感染拡大を受け、県内の各大学で学生や教職員に感染国への渡航自粛を促す動きが広がっている。新潟薬科大などでは実際に渡航を取りやめるケースが出ているほか、新潟大も1日、対策本部の会議を開き、メキシコや米国などへの渡航自粛を強く求めることを決めた。

 新潟薬科大は学生と教職員に対し、感染発生地域への渡航の自粛と、やむを得ず渡航する場合は届け出を求め、さらに帰国後は潜伏期間を考慮し、約10日間の自宅待機を要請している。

 このため今月、米国やオランダの学会に出席予定だった教員が渡航を中止したという。同大は「国内発生も時間の問題という状況で、当然、必要な対応だ」としている。

 新潟医療福祉大でも同様の要請を行い、5―6月に米国などへ渡航予定の教員数人と学生数人が中止を検討しているという。やむを得ず、感染国や感染の疑いがある国に渡航した場合、帰国後は「10日間を登校禁止」とした。同大は「学生は県内外の医療施設で実習もあり、患者さんへの感染の危険を避けないといけない。医療従事者として慎重を期したい」と説明する。

 そのほか上越教育大ではインターネットのホームページや携帯電話のメールなどでメキシコへの渡航自粛や米国滞在中の注意事項を周知するなど、各大学で注意を促している。


2009年05月01日

▲ このページの先頭へ

県内高校で感染予防呼び掛け

J200905016534.jpg

新型インフルエンザの感染拡大を受け、担任の教諭が生徒に予防徹底を呼び掛けたホームルーム=1日、新潟市中央区の新潟青陵高校

 国内で初めて新型インフルエンザ感染が疑われる患者の確認が発表された1日、感染が疑われる横浜市の男子高校生は、海外への修学旅行との関連が指摘されており、県教委は「連休中に海外旅行に行く際は十分に注意してほしい」と呼び掛けている。
 2日から5連休となる学校も多く、生徒が海外旅行に行くことも予想される。県教委では4月30日に通知を出し、連休中の対応などを各学校に指示した。県教委は「生徒、教員で感染が疑われる場合、すぐに保健所と学校に申し出るよう求めた」と説明する。
 新潟青陵高校(新潟市中央区)では1日、各クラスの担任教諭が大型連休中の感染予防を生徒に呼び掛けた。ホームルームの時間を利用し、出席した全生徒に感染予防の注意を促した。感染の疑いがあるとされた患者が同じ高校生ということもあり、生徒は真剣な表情で話を聞いていた。
 3年生のクラスでは、担任が「模擬試験など、いろいろと大事な場面も多い。うがいや手洗いをしっかり行い、自分たちで感染を予防するよう心掛けてほしい」と呼び掛けた。生徒は「テストも近いので健康管理をしっかりしたい」と話した。
 県教委によると、今年に入り生徒の海外研修旅行を実施した県内の高校は、4校の合同派遣を含め5団体6件。渡航先は米国のほか、オーストラリアとカナダで、直近では4月4日に帰国している。県教委は「いずれの生徒にも異常はみられない」とする。
 小中学生は、市町村が希望者を募って派遣するケースが多い。6月に新潟市が中国に、7月に魚沼市がオーストラリアや韓国への旅行を予定するなど、のべ17市町村が計画している。
 各市町村はこれまでに、県の調査に対し「今後の状況をみて実施するかどうか判断する」と回答している。県教委は「今後の海外研修旅行の実施については、外務省の勧告などを参考にして、実施の是非を検討する」としている。
 県の新型インフルエンザ対策行動計画では、県内で感染者が発生した段階で各学校などに対し、臨時休校を要請することになっている。

2009年05月01日

▲ このページの先頭へ

GW控え興業施設で対策も

 新型インフルエンザの海外での感染が拡大する中で迎えた大型連休。県内の行楽施設などでは、本県にも感染が及ぶかどうかの予測が付かず、「今の段階で、どのような対策をしたらいいのか分からない」といった戸惑いの声が漏れている。映画館の一部では、上映前に全座席の消毒を行うなど感染防止策を取り入れる動きが出てきた。
 新潟市中央区のシネマコンプレックス「T・ジョイ新潟万代」では、世界保健機関(WHO)が30日に警戒水準を「5」へ引き上げたことをきっかけに、座席の消毒などを始めた。
 開館前にスタッフが全席(約1500席)の背もたれやひじ掛けなどにスプレー式のアルコール液を吹きかけ、念入りに消毒。上映の合間にも客が使用した座席を中心に行っている。
 吉岡英輝マネジャーは「連休中はお客が増えるため、念には念をという思いで始めた。少しでも感染予防につながれば」と説明。入り口や売店などにはポンプ式の消毒液計8個を置き、来館者に手の消毒を勧めている。
 また、同市秋葉区の県立植物園でも扉や手すりなど多数の人が触れる個所の消毒、清掃を連休中に実施する予定だ。
 一方、本県では感染の疑いの事例もない現時点での対策に踏み切れない施設は少なくない。「連休中は、不特定多数の人がどっと押し寄せるため不安だが、すべての人にマスク着用をお願いするのも難しい」とあるレジャー施設の代表は悩みを打ち明ける。
 県の新型インフルエンザ対策行動計画では、県内で感染者が確認された段階で、映画館やコンサート会場など県内興行施設に対し、活動の自粛を要請することになっている。
 しかし、現段階では県も感染がどこまで広がるかは状況を見守るしかない。人が集まりやすい図書館や美術館などでは、万が一に備え、緊急時のスタッフ対応を確認しているものの、来館者への具体的な対策は乏しい。ある施設代表は「行政から具体的な指示があるといいのだが」と話している。

2009年05月01日

▲ このページの先頭へ

2009年05月02日

検疫通過にほっ、韓国便が新潟到着

J200905027873.jpg

新潟空港の国際線到着ロビー。感染を警戒しマスクをする人もいた=2日、新潟市東区の新潟空港

 新型インフルエンザの感染者が見つかった韓国・ソウルからの定期便が2日夜、同国での感染確認後初めて、新潟市東区の新潟空港に到着した。検疫を通過した人はほっとした表情。感染防止にマスクをした人もいた。中国からソウル経由で帰国した会社員は「機内ではサーモグラフィーで体温を測った。想像以上に大ごとになっていると思った」と話した。

2009年05月02日

▲ このページの先頭へ

2009年05月03日

新型インフル、医療態勢も整備

J200905038046.jpg

ウイルスの拡散を防ぐ「陰圧空調機」を備えた感染症用の病室=3日、長岡市千秋2の長岡赤十字病院

 新型インフルエンザの感染が疑われる患者の発生に備え、県内の医療機関は大型連休中も受け入れ態勢を整えている。感染症指定医療機関の長岡赤十字病院(長岡市)は患者が大量発生する事態に備え、屋外に大型テントを設置。各病院では、感染が広がらないように気圧を下げた病室を用意し、設備などを確認している。
 県健康対策課によると、県内の指定医療機関は同病院のほか、新潟市民病院、県立中央病院(上越市)、同新発田病院(新発田市)、佐渡総合病院(佐渡市)の5カ所で、感染症用の病床数は36。
 このうち、長岡赤十字病院は3日までに、一般病棟と隔離した感染症用の病棟の入り口付近にテントを設置した。患者が集中した際に問診や簡単な検査を行うほか、待合室として使うためだ。
 同病院には感染症用に6室10床があり、このうち3室には「陰圧空調機」を設置している。室内の気圧を低く保って廊下に空気が流れ出るのを防ぎ、ウイルスが拡散しないようにする。ウイルスを通さない防護服やゴーグル、手袋も用意した。同病院は「できるだけ一般の患者と接触しないような対策をしている」と説明する。
 県立中央病院では感染症用の病棟は普段使っていないが、「今回の事態を受け、いつでも使えるように準備している」(上越保健所)という。陰圧空調機を備えた部屋が2室あり、医師らが防護服を着て診察する。
 新潟市民病院でも病室に同様の設備を整えているほか、一般の入り口とは別に感染症患者専用の入り口を設けている。
 メキシコに渡航したなど、感染の可能性がある人は、まず指定医療機関の5カ所を含む県内11カ所の病院などにある「発熱外来」を受診するが、同市保健所は「二次感染を防ぐためにも、帰国直後で熱があるような場合は直接医療機関に出向かず、保健所に電話で相談してほしい」と呼び掛けている。
 県はまん延した場合に備えて、発熱外来を増やす準備を進めている。

2009年05月03日

▲ このページの先頭へ

2009年05月04日

県内交通機関がインフル対策

J200905048461.jpg

新潟交通が新潟市内の各営業所に配布した乗務員用のマスク。国内で感染が確認された際などに着用の指示を出す=4日、新潟市江南区の新潟交通新潟南部営業所

 新型インフルエンザの感染が海外で拡大する中、県内でも不特定多数の人が利用する交通機関で、万が一の事態に備え、感染防止対策の準備を進めている。だが、国内で発症例がない現段階で「どこまで準備すればいいのか」と頭を悩ます事業者も多い。

 新潟交通(新潟市中央区)は、新潟市内の7営業所に乗務員用のマスク約600枚を既に配備。国内で感染者が発生した際に着用するよう指示を出す。さらに「こまめに座席を除菌するなど、車両の清掃も徹底したい」(同社乗合バス部)としている。

 タクシー会社では、成田空港までの送迎を行うアイエムタクシー(上越市)が既に対策を開始。先月末に乗務員へマスクを支給し、「成田までの送迎は感染リスクが高いので着用を義務付けている」という。

 都タクシー(新潟市中央区)も乗務員用のマスク約400人分のほか、車内用の消毒薬も約1カ月分を確保している。

 ただ、備えはあるものの「具体的な対策に動くのは、国内での感染が明らかになってから」(佐渡汽船)というように、現時点では推移を見守る交通機関がほとんど。さらに、日本人の感染者が確認されていない状況では、どの程度まで対策を徹底すればいいのか読めないというところもある。

 はとタクシー(新潟市中央区)は「経費節減が迫られる中、マスクなどがどれだけ必要になるか分からない」と頭を抱える。三越タクシー(長岡市)も「車内の換気をするようにしているが、今後の推移を見て対策を決めていきたい」としている。

2009年05月04日

▲ このページの先頭へ

2009年05月07日

診察拒否問題で県が対応通達

 新型インフルエンザ発生国への渡航歴などがなく、感染の疑いが低い発熱患者が診察を断られるケースが東京都で相次いでいる問題で、県は7日、厚生労働省の通達を受け、発熱外来を置かない医療機関での対応に関し「適切な診察を行うように」とする通知を県内全医療機関に出した。
 県や県医師会によると、これまでに診察拒否による苦情は寄せられていないという。
 発熱外来以外での対応に関する県の通知は(1)まん延国への渡航歴などがある発熱患者が直接受診した際には、必要に応じ発熱外来での診察を勧める(2)県や市町村の相談窓口の指導で受診した発熱患者に対しては当該医療機関が診察する―といった内容。
 県健康対策課は「医療機関がむやみに診察を断ることはあってはならない」とし、あらためて県内すべての病院・診療所に発熱患者などの適切な対応を求めた。

2009年05月07日

▲ このページの先頭へ

2009年05月09日

新型インフル「県人なし」と報告

 県新型インフルエンザ対策本部(本部長・泉田裕彦知事)は9日、国内初の感染が確認された3人が乗っていたノースウエスト機の乗員乗客に、県内在住者はいなかったと発表した。県は「海外発生期」という従来の位置付けは変えない。今後、国内発生の可能性を念頭に、感染拡大の防止に向けた体制強化を図る。
 同日の対策本部会議では、インフルエンザ治療薬の備蓄や、感染が疑われる患者の診療に当たる医療機関の準備状況を確認。国内発生時を想定し、修学旅行の中止や、感染の拡大に応じた休校措置の方法などを検討した。また県医師会幹部や感染症の専門家から意見を聞き、感染の状況や地域での医療提供の在り方を協議した。
 泉田知事は会議後、初の国内感染確認について「(感染者の一人が)一度機外に出ており、濃厚接触者も帰国している。国内でいつ、人から人への感染が確認されても不思議ではない状況」と述べ、国内発生時の体制確立を急ぐ考えを示した。また海外から帰国し、熱などの症状がある人に対して、医療機関の受診前に県や市町村のコールセンターに電話相談をするよう重ねて求めた。

2009年05月09日

▲ このページの先頭へ

新型インフル確認で県が会議

 新型インフルエンザの感染が国内で初めて確認されたことを受けて、県は9日午後、「県新型インフルエンザ対策本部」(本部長・泉田裕彦知事)の会議を開き、感染防止策やウイルス侵入への水際対策をあらためて確認した。同日は早朝から危機対策課など関連部局の職員が招集され、国や空港の情報収集に当たった。
 県健康対策課によると、感染が確認された3人が乗っていた旅客機に県人が同乗していたかどうかについて、同日正午時点で厚生労働省や成田空港の検疫所から連絡はない。同課が確認を急いでいる。
 今回の感染確認について、国が「国内発生には当たらない」との判断を示したため、県でも「海外発生期」との位置付けは変えない方針。同時に、次段階である「国内発生期」への移行に警戒を強め、医療機関や学校などに即応体制の準備を求めていく。
 県健康対策課では休日の9、10日も電話相談を受け付けている。窓口は025(280)5200。

2009年05月09日

▲ このページの先頭へ

2009年05月14日

新型インフルで国際交流延期

 新型インフルエンザの感染拡大を受け、長岡市国際交流協会(原和彦理事長)は13日、ドイツや米国との国際交流事業5件を中止や延期にすることを決めた。県国際課では「新型インフルによる県内市町村や交流協会の事業中止は初めてではないか」としている。
 中止するのは(1)姉妹都市のドイツ・トリアー市のマラソン大会への市民派遣(6月)(2)同市への高校生派遣(8月)(3)同市のスポーツグループなどの受け入れ(7―8月)(4)ドイツ・バンベルク市の大学の夏季講座への派遣(8月)。
 延期は、6月に予定していた姉妹都市の米国・フォートワース市の中学高校生グループの受け入れ。今後実施するかどうかは状況を見て判断する。7―9月に同市と中学高校生を相互派遣する3件の事業についても五月末の理事会で再検討する。
 13日に長岡市役所で開かれた緊急理事会では理事らから「空港などで隔離されることもあり、参加者の負担も大きい」「ホームステイの受け入れに不安がある」などの意見が出た。

2009年05月14日

▲ このページの先頭へ

2009年05月16日

県が感染拡大念頭に対策協議

 県新型インフルエンザ対策本部(本部長・泉田裕彦知事)は16日、修学旅行などの集団行動に際し、十分な感染防止策をとるよう学校側に周知することを確認した。
 県新型インフルエンザ対策行動計画の警戒水準は「国内発生早期」に上がった。対策本部会合は、県内での感染拡大も念頭に協議。入院治療の体制強化や、電話相談窓口の継続を確認した。今後県内で予定される修学旅行については、自粛要請は行わないものの引率の教職員が迅速な対応をとれるよう指導していく。
 会合後、泉田知事は「当面は手洗いやうがいを県民に呼び掛けていく。弱毒性との認識から冷静に行動していくことが必要」とし、弾力的に対応する考えを示した。
 同行動計画によると、県内発生が確認された段階で、学校の臨時休校や集会、外出の自粛などを要請するとしている。
 新潟、長岡、上越の3市でも同日、対策本部会議を開き対応を協議。三条市は対策本部を設置した。新潟市は17日に秋葉区と南区で開く市長の「まちづくりトーク」で、会場入り口に消毒用アルコールを置くことを決めた。

2009年05月16日

▲ このページの先頭へ

インフル国内発生で対応呼び掛け

J200905177032.jpg

スタジアムの会場を待つサポーターたち=新潟市中央区の東北電力ビッグスワン

 新型インフルエンザの国内発生が16日、神戸市で確認された。17日には新潟市の東北電力ビッグスワンでJリーグのアルビレックス新潟―ヴィッセル神戸戦が開催され、関西方面からもサポーターが来場するが、関係者は冷静な対応を呼び掛けている。
 試合を運営するアルビレックス新潟によると、神戸市などから150―200人の神戸サポーターが訪れ、観客は約3万2000人を見込んでいる。
 対策として、スタジアムのトイレや関係者室には手洗い用の消毒液を配備。「こうした対応は初めて」という。サポーターらには場内放送やチラシで手洗い、うがいを呼び掛けるとともに、いたずらに不安をあおらないよう配慮する。
 新潟空港には16日、大阪便が2航空会社合わせて10便到着した。午後5時着の便にはマスク姿の神戸選手らを含めて57人が搭乗。「チームにマスクをしろと言われたので着用している」などと話した。
 同空港着の国際線は機内検疫などを行っているが、国内発生が確認されても国内線は特別な対策をとらないのが実情。乗客らによると、機内での検査や問診は実施していないという。
 出張で15日に神戸市を訪れ、同便で帰ってきた長岡市の会社員女性(41)は「新潟に帰れるか心配していたので拍子抜け。出発前の大阪伊丹空港ではマスク姿が目についた。機内で健康チェックをやってほしいくらい」と不安を漏らした。
 空港を管理する新潟空港ビルディングでも「国交省から特段の指導は出ていない」と普段通りの体制をとっている。
 大勢の人が集まる密室になる映画館では引き続き対策を実施。入り口にアルコール消毒液を設置しているT・ジョイ新潟万代(新潟市中央区)の坂井恵一アシスタントマネージャー(31)は「予防に向け万全の衛生管理に努めたい」と強調。消毒液を使っていた同市西区、大学生渡辺岳さん(21)は「館内では飲食したり、大勢の人と接するので、うがい手洗いを心掛けている。消毒液があると安心」と話した。

2009年05月16日

▲ このページの先頭へ

2009年05月18日

県内保健所など相談件数激増

 国内での新型インフルエンザ感染拡大を受け、県内の保健所などに寄せられる相談が16、17日の2日間で計267件に上った。
 県健康対策課によると、相談件数は大型連休後、30―50件ほどで推移していたが、17日だけで178件となり、4月末のコールセンター開設以来、1日当たりで最も多くなった。
 多くが発熱などの症状がある人からの相談だったが、感染が疑われるケースはなかった。同課では「国内で感染が広がっており、不安が大きくなっているようだ」と話している。

2009年05月18日

▲ このページの先頭へ

感染拡大受け修学旅行中止も

 兵庫県や大阪府で新型インフルエンザ感染が急速に拡大しているのを受け、県内の学校や自治体などは18日午前から対応に追われた。新潟市東区の石山中学校では19日から神戸市など関西方面へ予定していた修学旅行の中止を決定。また薬局では、マスクを買い求める客が相次いで品薄になるなど、県民にも国内感染拡大の影響が及んでいる。
 石山中は同日朝、3年生の学年集会を開き、小林満校長が修学旅行の中止を生徒に伝えた。集会では、楽しみにしていた生徒が涙を流す姿もあったという。小林校長は「生徒の健康を守ることを優先した。残念だが、生徒には何か修学旅行の代わりになることをやってあげたい」と話した。
 上越市では、25日に大阪市内のホテルで計画していた観光PR旅行代理店向けシティーセールスの中止を決めた。
 ほかにも三条市は、予定していた8月の中国、10月のカナダへの中高生派遣事業をすべて取り止めた。三条商業高校では、7月に出発予定だったオーストラリアへの海外研修旅行の延期を決定。胎内市も、米国イリノイ州の姉妹都市で10月に実施予定だった海外交流事業の参加を断念した。
 予防用品を購入する動きも加速している。県内外でドラッグストアを展開する「コダマ」(新潟市)では、国内感染者が急増した17日に、1日当たりのマスク販売個数が平年の10倍ほどに伸びた。同社の営業担当者は「問屋でも慢性的な品薄状態が続き、商品を確保するのが難しい。品切れにならないように努力したい」と話した。
 新潟交通(新潟市)は17日から、新潟―大阪間の高速バスと、新潟空港とJR新潟駅とを結ぶリムジンバスの乗務員に、マスクの着用を義務付けた。

2009年05月18日

▲ このページの先頭へ

海外渡航者以外にも検査拡大

 新型インフルエンザの国内発生を受け、県と新潟市保健所は18日、新型ウイルスに感染したかどうかを判定する詳細(PCR)検査の対象を、海外への渡航歴がない人にも拡大することを決めた。一般の医療機関の簡易検査で新型と同じA型陽性になった場合に、医師の判断に基づき検査を実施。感染者の早期発見と拡大防止を目指す。
 これまでは、発生国への渡航歴や感染者と接触した可能性がある人が保健所を通じ、県内11の外来協力医療機関(発熱外来)で簡易検査を受けた。A型陽性となるか、陰性でも医師が必要と判断すれば、県保健環境科学研究所か新潟市衛生環境研究所でPCR検査を行うこととしてきた。
 だが、兵庫県や大阪府で渡航歴のない感染者が相次いで確認され、その感染経路が判明していないことから、一般の医療機関から依頼があれば、渡航歴などがないケースでもPCR検査を行う。
 県は医療態勢について、国の対策レベルが現行の第2段階から第3段階の「感染拡大期」のうちは、外来協力医療機関と感染症指定医療機関を中心とした現在の態勢を継続する。
 第3段階の「まん延期」に入れば発熱外来を拡充し、新たに医療機関の敷地内や公共施設などに「新型インフルエンザ外来」を開設。一般の患者と新型患者との振り分けや、新型患者の治療などに当たる。設置に向けて医療機関などとの調整を進めており、準備が整い次第、設置場所を公表する方針だ。
 県健康対策課は「これまでは渡航歴に重点を置いて検査の対象をふるい分けしてきたが、国内発生を受け、地域全体の発生状況に細かく目配りする」としている。

2009年05月18日

▲ このページの先頭へ

2009年05月19日

県内、感染予防への動き加速

 兵庫県や大阪府での新型インフルエンザ感染拡大を受け、18日、新潟市で開かれた全国規模の集会では参加者にマスクが配られたり、妙高市が全世帯への医療用マスクの無料配布を決めたりするなど、感染を予防する動きが加速した。県内の学校や自治体では、修学旅行や海外交流事業の中止決定が相次いだ。
 同日、日本看護協会が新潟市中央区の朱鷺メッセで開いた総会には全国から4000人が参加。希望者にマスクが配られ、多くの参加者が着用した。兵庫、大阪から出席予定だった約80人は欠席した。
 群馬県から参加した保健師(64)は「全国から人が集まるので気を引き締めている」と話し、マスクをしっかり着けた。
 妙高市では、この日開いた対策本部会議で、市民に無料で医療用マスクを配布する方針を決め、市内の小中学校、幼稚園、保育園で配布を始めた。今後、要援護者世帯から順に全世帯に配る。
 新潟市中央区の明鏡高校は、6月中旬に計画していた神戸市など関西方面への修学旅行の中止を決定。県は同日までの1週間に修学旅行で関西を訪れた新潟市内の中学校5校に、生徒の体調などを観察するよう求めた。
 上越教育大学(上越市)は23日に大阪市で初めて開催を予定していた学生向けの相談会を見送った。
 五泉市国際交流協会も、これまで10回続けてきた米国への中学生派遣(8月)の中止を決定。南魚沼市では、国の交流事業で21日から5日間、フィリピンの大学生23人が訪れる予定だったが延期となった。
 県と新潟市保健所に寄せられた相談は18日、293件に上った。

2009年05月19日

▲ このページの先頭へ

18日の相談件数は449件

 新型インフルエンザで県や各地の保健所、県内市町村のコールセンターに寄せられた相談件数が18日、計449件に上った。4月末の同センター設置以来、1日当たりの件数としては飛び抜けて多く、累計は1916件になった。
 県によると、熱やせきの症状を訴える相談が多く、3人が外来協力医療機関を受診したが、新型インフルエンザを疑われるケースはなかったという。県健康対策課は「普通であれば風邪と思っても、感染を心配する人が増えている」とみている。

2009年05月19日

▲ このページの先頭へ

2009年05月20日

県がタミフル2年分追加購入へ

 県は19日、新型インフルエンザの予防や治療に使われる内服薬タミフルについて、2010年度と11年度に備蓄する予定だった約16万人分を、09年度中に前倒しして購入する方針を固めた。国内感染の広がりを受け、早めの備蓄で県内発生に対応する。関連費用を6月補正予算案に盛る方向で調整している。
 県はこれまでに、新型インフルの発生に備えて20万4000人分のタミフルを備蓄済み。さらに09―11年度で23万8800人分を追加備蓄する予定で、09年度分として7万9600人分を既に発注、今年夏ごろに納入される見通しとなっている。
 県内発生が広がってタミフルが枯渇する事態も視野に入れ、10、11年度に購入する予定だった15万9200人分を前倒しして発注することとした。
 新型インフルは一時収束しても数カ月後以降に「第二波」が来る可能性が指摘されている。今回、追加発注するタミフルの納入は秋以降になるとみられるが、早期備蓄により、第二波が起きる事態にも備えたい考えだ。

2009年05月20日

▲ このページの先頭へ

19日の相談件数は555件

 新型インフルエンザで県と県内各保健所、各市町村のコールセンターに19日に寄せられた相談件数は555件に上り、4月末の開設以来初めて1日500件を超えた。
 県によると、18日より106件増えた。相談内容は、発熱やせきなどの症状が出て、不安を訴えるものが多いという。新型インフルエンザ感染が疑われるケースはなかった。

2009年05月20日

▲ このページの先頭へ

詳細検査21人は全員陰性(20日現在)

 新型インフルエンザの国内感染が兵庫県、大阪府から滋賀県、東京都に広がり全国的な拡大が懸念されている。県危機対策課によると、本県では新型ウイルスに感染したかどうかを判定する詳細(PCR)検査を21人(20日現在)が受けたが、いずれも陰性で通常のインフルエンザ、またはインフルエンザでさえなかった。県は「県内でもいずれ感染が確認されるだろうが、病原性を考えれば慌てる必要はない」と冷静な対応を呼び掛けている。
 国は(1)簡易検査の結果が新型と同じA型陽性(2)渡航歴(3)せきなどの症状―の3要素を満たすと新型インフルの「疑い例」と定義。PCR検査を行い、新型ウイルスへの感染の有無を特定する。国内発生を受け、定義の(2)渡航歴は「患者との接触歴」に緩和されている。
 ただ、PCR検査で陰性となるケースは多い。国は当初、カナダを訪問した男子高校生らを疑い例として発表。その後も発表しては否定する形を繰り返した。
 県内で、3要素に該当した人はいない。PCR検査を受けた21人は多くても2要素を満たしただけで、診察した医師の判断で慎重を期して検査したケースだ。
 県健康対策課は「早期発見のため、疑い例未満の人も広く検査しているので、検査にかけただけで公表することはない」とし、検査件数だけを明らかにしている。
 県はPCR検査で陽性反応が出た場合に「感染の疑い」として公表する。その後の確定検査で陽性と確認された時点で「感染」となる。

2009年05月20日

▲ このページの先頭へ

2009年05月21日

妙高市、要援護世帯にマスクを配布

PICKH20090521_M001900100AT00004.jpg

妙高市の職員が要援護世帯を一戸ずつ回ってマスクを配り、新型インフルエンザの予防を呼び掛けた=20日、妙高市

 妙高市は20日、新型インフルエンザの予防策を市民に知らせるため、要援護世帯を対象に、医療用マスクの無料配布を開始した。市職員は高齢者のみの世帯など約2600世帯を各戸訪問し、マスクや手洗いでの予防を呼び掛けた。
 市職員280人は通常業務終了後、39班に分かれ配布を開始。情報弱者とされる独居高齢者世帯や高齢者のみ世帯、障害者のみの世帯を回り、各世帯にマスク10枚と、手洗いのポイントなどが書かれたチラシを手渡した。
 健康福祉課の保健師が訪問しマスクを受け取った女性は「本当にありがたい。外に出なきゃ行けないときはこのマスクを着けたい」と話していた。
 要援護世帯へのマスク配布は21日に終える予定。同市はマスクの確保ができた段階で、残る市内の全世帯にマスクを配る方針だ。

2009年05月21日

▲ このページの先頭へ

2009年05月22日

インフル便乗、不審電話県内で相次ぐ

 新型インフルエンザの国内感染に便乗したとみられる不審電話が県内で相次いでいる。上越署には21日、相談が相次ぎ、いずれも実在する息子の名をかたり「インフルエンザにかかり、トイレで吐いて携帯電話を便器に落としたので番号が変わった」と説明したという。同署などは振り込め詐欺の疑いがあるとみて、警戒している。
 同署には9件の相談が寄せられ、このうち6件がインフルエンザ、のどの痛み、発熱などの症状を理由にした電話だった。残る3件は途中で電話を切ったが、同じ手口とみられる。
 電話は20日午後7時半から同10時すぎの間にあった。同市の50-70歳代の男女9人が受け、30歳代前半の息子の名前をかたられたという。金銭の要求はなく被害は発生していない。
 新しい電話番号を伝える電話の後、息子の知人を名乗る男が電話をしてきた事例もあった。
 また新潟西署では17日に同様の相談が7件あり、小千谷署では19日に「新型インフルエンザで仕事を休むので金がいる」という電話を受けたと相談が1件あった。
 寺島清隆・上越署副署長は「困りごとに乗じて同情を誘う手口。実名をかたっていることから、何らかの名簿を悪用している可能性もある」と話している。

2009年05月22日

▲ このページの先頭へ

2009年05月25日

マスク姿で国体式典の演舞を練習

PICKH20090525_M000100140A100006.jpg

国体デモスポの太極拳競技者がマスクを付け練習 新潟県と日本海に沈む夕日を描く=2009年5月24日、新潟市西区の黒埼地区総合体育館

 トキめき新潟国体のデモンストレーション行事の開始式で集団演舞を披露する県内の太極拳愛好家約630人が24日、新潟市西区で練習をした。新型インフルエンザの感染地域が広がる中、全員が用心のためにマスクを着けて呼吸を合わせた。
 県武術太極拳連盟によると、県内全域から63団体が参加。大勢が集まることから、インフルエンザ対策としてマスクを配った。同連盟は「最善の注意をしながら、国体を盛り上げていきたい」としている。
 愛好家らは色分けしたTシャツを着て、赤で夕日、水色で日本海、黄色で稲穂、緑で越後と佐渡の大地を表現。息を合わせたゆったりとした動作で、演舞に磨きをかけていた。披露は9月27日。

2009年05月25日

▲ このページの先頭へ

2009年05月26日

ハルビン記念事業、新潟市が派遣延期

 新潟市は25日、中国国内で新型インフルエンザ対策が強化されていることを受け、6月中旬に同国・ハルビン市で予定されていた友好都市提携30周年記念事業への訪問団派遣を延期すると発表した。
 同事業は、6月14-17日に現地で祝賀交流会などを予定。市民が参加する「友好の翼」訪問団21人と、市長ら市代表団5人、市文化芸能団8人の計34人が派遣される予定だった。
 市国際課によると、市側は当初計画通りに派遣予定だったが、中国側から21日、「厳しい検疫態勢で長期隔離などの可能性がある」との打診を受け、やむなく延期を決めたという。今後の実施時期は未定。同課は「本年度中には再度、日程調整したい」としている。

2009年05月26日

▲ このページの先頭へ

2009年05月27日

中高生の豪派遣中止、上越・糸魚川市

 新型インフルエンザの感染拡大を受け、上越市と糸魚川市は26日までに、オーストラリアへの中高生派遣事業の中止を決めた。
 上越市は8月7-17日に中高生12人を派遣する予定だった。同市国際交流室は「オーストラリアは冬で、インフルエンザが流行しやすい。子どもたちの安全を考慮した」と説明している。
 糸魚川市は中学3年生を対象に8月17-24日に派遣する予定だったが、募集前に事業の取りやめを決めた。同市教育委員会は「弱毒性とはいえ、安全性が確認されるまで派遣は見合わせたい」と話している。

2009年05月27日

▲ このページの先頭へ

2009年05月28日

新型インフル発生1カ月、県内では

 世界中に感染が拡大した新型インフルエンザを世界保健機関(WHO)が認定してから1カ月。収束に向かうとの見方もあるが、県内の専門家は「秋から冬にかけて強毒性に変異する可能性も完全に否定できない」と指摘。観光業界は引き続き「過剰反応が広がらなければいいが」と風評被害を懸念する一方、巻き返しへ格安商品も手掛け始めた。

 ウイルスの変異について、国際感染医学が専門の新潟大大学院の藤井雅寛教授は「ウイルスは人の間で感染を繰り返し、変異していく性質があるが、一般的に弱毒から強毒に変異するケースは少ない」と強調。ただ強毒に変異した可能性があるかつてのスペイン風邪の事例も挙げ「感染が広がりやすい冬場に向けて注意が必要だ」とする。
 9月以降、国体やJR東日本などの観光企画「デスティネーションキャンペーン」を控える本県。県観光協会は、旅館など宿泊施設に衛生管理の徹底を要請しているが、「それをアピールしすぎるとマイナスのイメージでとられかねず、バランスが難しい」と悩む。
 海外旅行を中心に打撃を受けた旅行業者は巻き返しに懸命だ。5月上旬に海外旅行の半分がキャンセルになったという「新潟交通くれよん万代」(新潟市)は、韓国などの格安商品を企画。
 「インフルエンザの収束感を追い風に、破格の商品でお客を取り戻したい」とPR。6月以降の予約は増えているという。「近畿日本ツーリスト」(東京都)はメキシコツアーの予約を再開した。
 一方、県内のドラッグストアでは、依然としてマスクや消毒薬、うがい薬などの品薄状態が続く。「コダマ」(新潟市)は「『秋に流行したら困る』と買いだめしている人も多い」とみて、在庫の確保を急ぐ。ドラッグトップスなどを展開する「星光堂薬局」(同市)は「マスクは品切れ状態。入荷の見通しが立たず申し訳ない」と漏らす。
 県内では、学校の修学旅行や海外派遣事業の中止、延期が相次いでおり、県立看護大は27日、来月に予定する公開講座の中止を決めた。
 県や各市町村には同日までの約1カ月間、症状の不安を訴えるものなど計5274件の相談が寄せられた。

2009年05月28日

▲ このページの先頭へ

新型インフル対応訓練、糸魚川

PICKH20090528_M001601100AL00002.jpg

新型インフルエンザに備え行われた発熱外来訓練=糸魚川市竹ケ花

 新型インフルエンザの感染拡大に備えて、発熱外来を設置する訓練がこのほど、糸魚川市竹ケ花のアクアホールで行われた。
 糸魚川地域振興局や市などが主催し、関係機関から約100人が参加した。訓練は以前から行う予定だったが、今回の新型インフルエンザ発生を受けて、弱毒性にも対応する内容を追加した。
 訓練開始とともに、自動車に乗った受診者役が次々と同ホールに到着すると、防護服姿の案内担当者が、屋内に殺到しないように車内での待機を指示した。
 外来の受け付けでは、担当者が直接会話をせずに、指示内容を書いたパネルを見せながら、問診票への記入や検温などを行った。
 医師も防護服、ゴーグル、手袋、マスクを着用。診断した後、処方せんを渡した。
 参加者からは「音声で案内できる対応が必要ではないか」などの意見が出た。
 室川諭・市医師会長は「防護服は動きにくく、マスクは呼吸しづらい。医療者側に交代する人間が必要だ」と感想を話していた。

2009年05月28日

▲ このページの先頭へ

2009年05月29日

長岡市が「業務継続計画」策定

 強毒性の新型インフルエンザが広まった場合に備え、長岡市は行政サービスを続けていくための「業務継続計画」を策定した。ライフラインの維持を最優先とし、市民生活や企業への影響を最小限に抑えるには、本庁職員全体の約65%に当たる1500人が必要と試算した。また、長岡商工会議所は新型インフルエンザ発生を受け、新たな対策ガイドラインを作成、会員企業に配布した。
 市の業務継続計画は、ことし3月に策定した行動計画を踏まえ作成。業務の優先度を区分し、水道やごみ処理など生活に欠かせない行政サービスを維持し、優先度の低い業務は中止する。浮いた職員を新型インフル対応に充てる狙いもある。
 優先度の高い順に業務を「継続」、「縮小」、「休止・中断」の3つに分けた。縮小は窓口業務など、休止・中断は集会や研修、イベント。新たに発生する業務として、外国籍市民への対応、コールセンターの設置、関連施設の消毒などを想定した。
 さらに、市は、海外発生期から小康期まで流行の段階ごとに市の対応をまとめたマニュアルも併せて策定。いずれも6月1日に市のホームページで公表する。
 一方、長岡商議所の作成したガイドラインは「命を守り、倒産をまぬがれるために」をテーマに、事前の自衛策として(1)対策責任者の決定や緊急連絡網の準備など危機管理態勢の確立(2)マスクや消毒液の備蓄(3)継続すべき重要な業務と不要不急な業務との選定と代用人員の確保-などを列挙。
 新型インフル発生から8週間に起き得るトラブルや、チェックリストも示した。新型インフルの発生を受け、新たに行政の連絡先を付け加えた。
 県商工会議所連合会によると、県内商議所で新型インフル対策ガイドラインを策定したのは、長岡と三条だけ。

2009年05月29日

▲ このページの先頭へ

2009年05月30日

交流事業 県と2市で中止や延期

 新型インフルエンザの感染拡大を受け、新発田市は29日、8月に予定していた韓国の友好都市との交流事業2件の中止を発表した。
 中止となるのは、韓国・議政府(ウィジョンブ)市の親善スポーツ交流大会への小中学生の派遣と、全谷邑(チョンゴウップ)との小学生の相互訪問事業。議政府市へは選手と役員計58人、全谷邑へは小学5、6年生23人が訪問する予定だった。
 長岡市国際交流協会(原和彦理事長)も29日、米国やドイツとの国際交流事業5件の中止や延期を決めた。同協会の2009年度交流事業の中止、延期は計10件になった。
 中止するのは米国・フォートワース市への高校生派遣(7、8月)やドイツ・トリアー市で開かれる「日本まつり」への市民訪問団派遣(九月)など。9月に予定していたフォートワース市への中学生派遣は延期する。
 一方、県は29日に新潟市で開催予定だった中国吉林省延辺朝鮮族自治州経済貿易交流会を延期した。新型インフルエンザの国内流行の影響で、同州政府代表団が来県を取りやめたため。

2009年05月30日

▲ このページの先頭へ

2009年05月31日

県内で新型インフル感染初確認

inhuru.jpg

新型インフルエンザの県内での初感染が確認されたことを受けて開かれた新潟市の本部会議=31日午前0時すぎ、同市中央区の市役所

 新潟市は30日、同市秋葉区の女子学生(21)が、新型インフルエンザに感染していることが確定したと発表した。県内での感染確認は初めて。市によると、学生は新潟市民病院の感染症病棟に入院、せきはあるが、容体は安定している。
 この学生は米国・ネバダ州の大学に1月下旬から留学中。29日午後4時にユナイテッド航空853便で成田空港に帰国した。機内で38・6度の発熱があった。空港検疫での迅速診断では陰性だったため、空港から乗り合いタクシーで帰宅した。
 30日も37・2度の熱と、せきの症状があり、新潟市保健所に電話で相談。母親と自家用車で市急患診療センターを訪れた。そこで治療薬のタミフルを投与され、容体が安定した。保健所の迅速診断では陽性となった。市衛生環境研究所で30日に詳細検査(PCR)を実施した結果、陽性となった。
 学生は5人家族で母親に、せきの症状があるが、PCRでは陰性だった。ほかの家族には症状は出ていない。学生が成田空港から帰宅する際に利用したタクシーの同乗者については調査を進めている。
 市は31日午前零時すぎに感染症対策関係本部員会議を開き、対応を協議。その後、竹内裕・市保健所長らが会見し、「米国での感染で市内での感染とはみていない。タクシーの同乗者を確認し、健康管理を促したい」と話した。
 県も同日、対策本部の幹部会議を開いた。終了後、泉田裕彦知事は「当面は学校の休校措置やイベント自粛の要請は考えていない。普通の生活を続けてほしい」と述べた。

2009年05月31日

▲ このページの先頭へ

新型インフル、受け止め冷静

untitled.jpg

従業員がマスク着用を始めたスーパー=31日、新潟市秋葉区のウオロク新津店

 新潟市で新型インフルエンザの感染者が確認されてから一夜明けた31日、市内では、一部スーパーの従業員がマスク着用を始め、予防策を取る動きが出た。薬局でマスクが完売したりするなど不安をうかがわせる動きも見られた。ただ、感染者と接触した人は限定的とされ、県内の交通機関や福祉施設では冷静に受け止めていた。
 感染者の自宅がある同市秋葉区。ウオロク新津店では、この日から全従業員がマスクを着用。同社は「不特定多数の人が来る場所なので、感染防止に力を入れたい」と1週間ほど続ける方針だ。
 同市西区のウエルシア薬局青山店では、この日仕入れた不織布マスク30枚入りのセット10個が、午前10時の開店から約1時間で売り切れた。同区のパート従業員の女性(51)は「ここで2軒目。どこにもマスクはなくて…」と困惑。店長(42)は「品薄状態は約1カ月続いているが、次の入荷も未定」と言う。
 感染者が米国への留学生だったことで海外留学を志す人には動揺も。8月にカナダへ留学予定の同市西区の会社員(22)は「渡航は事態が落ち着いたらにするかも」と漏らした。留学を仲介する同市内の英会話教室は「こちらでできるのは手洗い、うがいを呼び掛けるぐらい」と話す。
 今回の新型インフルエンザは弱毒性といわれるが、糖尿病患者らが感染すると重症化する恐れもある。県腎臓病患者の友の会副会長の馬場亨さん(61)は「わたしたちは免疫力が弱く感染しやすい。予防に努めようと会員間で連絡を取り合っている」と語った。
 濃厚接触者2人が自宅待機を求められた長岡市。中心街の歩行者天国がにぎわう中、同市の主婦(28)は「自分よりも5歳と7カ月の子どもの感染が心配」と表情を曇らせた。
 一方、新潟市内のバスやタクシーでは運転手がマスクを着用している姿は見られず、同市秋葉区の特別養護老人ホーム「こぐち苑」も通常通りショートステイの利用を受け入れた。五十嵐秀哉施設次長(45)は「職員や利用者らには、これまで通り施設に入る前の手洗い、うがいをしてもらう」とする。
 利用者側も冷静だ。「長岡市高齢者センターけさじろ」に来た同市の男性は「感染者発生には驚いたが、手の消毒などを気をつけていこうと思う」と淡々と語った。

2009年05月31日

▲ このページの先頭へ

タクシー同乗者ら11人は陰性

159175.jpg

県内初の新型インフルエンザ患者の確認を受け、対応を協議した新潟市感染症対策本部会議=31日午前10時、市役所

 県と新潟市は31日までに、米国から帰国した同市秋葉区の女子学生(21)が県内で初めて新型インフルエンザに感染していることを確定した。学生が成田空港からの帰宅に使った乗合タクシーの同乗者ら濃厚接触者計11人に対し同日、詳細検査(PCR)を行い、全員が陰性だったと発表した。市は現時点で感染拡大の危険性は低いとして、冷静な対応を呼び掛けている。
 学生は新潟市民病院の感染症病棟に入院中。一時39度台の発熱があったが、36度台に下がり容体は安定している。
 市によると、学生は米国・ネバダ州の大学に2007年6月から留学中。29日午後4時にユナイテッド航空853便で成田空港に到着した。機内で38・6度の発熱があったが、空港検疫での迅速診断では陰性だった。
 学生が使った乗合タクシーには、本人と運転手を含め8人が乗車。長岡市で夫婦2人が降り、新潟市で2組の夫婦が降車した。学生は同じタクシー会社の別の車に乗り換え、自宅へ帰った。乗合タクシーでは、8人全員がマスクを着けていた。
 学生は5人家族。30日も熱とせきの症状があったため、新潟市保健所に電話で相談。母親と自家用車で市急患診療センターを訪れ、PCRで陽性となった。遺伝子配列解析でも同様の結果が出た。母親は陰性だった。
 31日に陰性が確認された11人は、乗合タクシーの同乗者6人と運転手1人、学生が自宅まで乗り継いだ別のタクシーの運転手1人、学生と母親以外の家族3人。いずれも発熱などの症状は出ていないが、治療薬タミフルを予防投与し、自宅待機を求め、6月5日まで健康観察を続ける。またタクシー車両2台は消毒した。
 新潟市は31日午前、感染症対策本部会議を開き、対応を協議。感染が拡大する恐れが低いとして、対応策を緩和した国の「基本的対処方針」に基づき、学校休校措置やイベントなどの自粛は要請せず、市民に落ち着いた対応を呼び掛けることを決めた。
 篠田昭市長は会議終了後、「海外からの帰国者の発症で、市内での感染ではない。患者の帰国後の行動範囲は限られているので、感染拡大の可能性は低い」と話した。
 タクシーに同乗した夫婦2人が居住する長岡市も同日、対策会議を開き対応を協議した。
 厚生労働省などによると、航空機内で学生の近くに座っていた入国者は東京都3人、滋賀県1人、不明4人の計8人。いずれも現時点で健康に異常はない。県内在住者はいない。

2009年05月31日

▲ このページの先頭へ

新潟日報On-Lineへ

サイト内検索

県内相談窓口

【県内の相談窓口】

アーカイブ