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1972年の沖縄返還に絡み、日本政府が米軍施設改善移転費の名目で巨額の財政負担をしたとされる密約が、今回開示された外交文書と当時の外務省担当者の証言で明白に裏付けられた。既に調査が行われた一連の日米密約に次ぐ、新たな密約の登場である。
沖縄財政密約
日本政府が沖縄返還に際し米政府に1億ドル規模以上の財政的な裏負担を行ったとの日米密約。1971年の沖縄返還協定は、米国資産の移転費用などとして日本側の3億2千万ドルの支払いを規定した。だがこの中に日本側説明にない(1)米軍用地の原状回復補償費400万ドル(2)米国の短波放送中継局の解体移転費用1600万ドル-が含まれているとする密約が外務省機密漏えい事件で発覚。3億2千万ドルとは別枠で、米軍施設改善移転費として6500万ドル、基地従業員の労務管理費として1千万ドルをそれぞれ負担したことなどが米側公文書で判明した。
米国を含むアジア太平洋諸国との間で貿易を自由化する「環太平洋連携協定(TPP)」の交渉に参加するかどうか、日本は判断を迫られている。米国、欧州連合(EU)などと自由貿易協定(FTA)を進める韓国に後れを取ると、自動車、電機など基幹産業が国際競争で不利になる。一方、TPPで農産物の関税が撤廃されると、日本農業は壊滅的な打撃を受け、食料自給率が一段と低下しかねず、農業の再構築が急務だ。
TPP 環太平洋連携協定
自由貿易協定(FTA)の一種で、原則として全品目の関税を撤廃する高度な自由化が目標。シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国による協定を発展させる形で、米国、オーストラリアなど5カ国を加えた計9カ国が交渉中。米国は来年11月にハワイで開催のアジア太平洋経済協力会議(APEC)での交渉妥結を目指している。TPPにはAPEC各国が参加でき、日本は11月、情報収集のための協議を始めることを閣議決定した。
政府は19日、2011年度予算案に計上する「埋蔵金」などの税外収入を7兆円程度とする方針を固めた。外国為替資金特別会計の剰余金約3兆円と、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の剰余金約1兆3千億円などが柱。税外収入は今年6月に約4兆1千億円程度と見込んだが、特別枠が2兆円超に膨張するなど歳出削減が進まず、新規国債発行を44兆円以下に抑えるため大幅な上積みを迫られた。
税外収入
税収以外の国の収入。国有財産の売却や貸し出しによって得る利益のほか、日銀が資産運用などで得る収入の一部を国に還元する日銀納付金や、日本中央競馬会(JRA)からの納付金などからなる。特別会計や独立行政法人の剰余金や積立金の国庫返納などの「埋蔵金」も含まれ、税収の低迷から近年、重要度が増している。税収と税外収入で賄いきれない歳出は、国債の新規発行による借り入れで補う。
大型海生爬虫(はちゅう)類「モササウルス」の、国内では最大級とみられる個体の顎の化石が、大阪府泉南市の中生代白亜紀末期(約6600万年前)の地層から見つかった。発見者の大阪府東大阪市、会社員宇都宮聡さん(41)が18日、きしわだ自然資料館(大阪府岸和田市)に寄贈した。
モササウルス
中生代白亜紀末ごろ(約6550万年前)に絶滅した。多様に進化し、世界で約60種報告されている。国内でも北海道や大阪、和歌山などで化石が見つかった。体長12メートルを超える化石も発見されており、肉食でアンモナイトや魚類、他の海生爬虫(はちゅう)類、鳥などを食べていたとみられる。最近の研究で、背骨の骨格などからサメのような三日月形の尾びれを持っていたと考えられている。
全身の筋肉が徐々に衰え動けなくなる筋ジストロフィーの進行を、筋肉周辺の炎症物質を抑えて大幅に遅らせることに大阪バイオサイエンス研究所(大阪府吹田市)と国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)のチームがビーグル犬で成功した。10日、日本分子生物学会と日本生化学会の合同大会(神戸市)で発表した。
デュシェンヌ型筋ジストロフィー
筋肉の構造を維持するタンパク質「ジストロフィン」が遺伝子の異常で失われ、筋肉が壊死する病気。患者のほとんどが男性で、日本筋ジストロフィー協会などによると男児約3300人に1人の割合で発症する。進行が速く、子どもの時から車いす生活となり、いずれ人工呼吸器が必要になる。進行を止めたり、筋力を回復させたりする根本的な治療法は見つかっていない。
有明海の漁業不振は国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防閉め切りが原因だとして、同海に面する4県の漁業者らが国に堤防の撤去や排水門の開門などを求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は6日、一審佐賀地裁判決に続き、南北排水門を5年間常時開放するよう命じた。
国営諫早湾干拓事業
コメ増産を目的に、有明海の諫早湾で1950年代から計画された事業。防災機能も目的の柱に加えた事業計画が86年に策定され、97年に湾の奥を約7キロの潮受け堤防で閉め切り、2008年3月完工した。総事業費は約2500億円。41の個人と法人が干拓地で営農する。有明海沿岸の漁業者らが起こした訴訟の判決で佐賀地裁は08年6月、潮受け堤防排水門の5年間常時開放を命じ、国に開門調査を実施するよう付言した。国は開門は困難として控訴する一方で、開門調査を行った場合の環境影響評価を進めている。
失明した患者の眼球に網膜を刺激する電極をつけ、光の動きを追えるまでに視覚を回復させたと大阪大大学院医学系研究科(大阪府吹田市)の不二門尚教授が5日明らかにした。国内で初めての成功で、網膜色素変性症など視力が失われる病気の患者に朗報になりそうだ。
網膜色素変性症
カメラのフィルムに当たる目の網膜に異常を来す遺伝性、進行性の難病。暗い所で見えにくくなったり視野が狭くなったりする症状で始まり、視力低下や色覚障害を生じる。失明することもある。難病情報センターによると、患者は推定で4千~8千人に1人。遺伝子治療や網膜移植、人工網膜の研究が進んでいるが、進行を確実に止める治療法はない。
ノルウェーの首都オスロで10日に行われる中国の民主活動家、劉暁波氏=服役中=のノーベル平和賞授賞式に、1989年6月の天安門事件に至る民主化要求運動でリーダーを務めたウアルカイシ氏や柴玲氏など亡命中の活動家が多数出席することが5日分かった。本人らが共同通信に明らかにした。共産党の一党独裁に反対する活動家らが一堂に集結する歴史的機会となり、中国政府を刺激するのは確実だ。
劉氏が中心となって起草した一党独裁体制廃止を訴える「〇八憲章」に中国国内で賛同署名し、今年5月から米国で事実上の亡命生活を送るエイズ患者支援の活動家、万延海氏も出席する。
〇八憲章と天安門事件
劉暁波氏が中心となって起草した「〇八憲章」は、世界人権宣言採択から60周年の2008年12月10日付で、インターネットを通じて発表された。中国共産党の一党独裁体制を廃止し、全面的な民主選挙の実施や政党政治の実現、人権や言論の自由の保障などを要求。劉氏は発表直前に拘束されたが、知識人ら303人が支持を表明して署名。その後も1万人以上の署名を集めた。1989年6月の天安門事件に至った民主化運動参加者も多く支持しており、〇八憲章は「天安門事件で民主化を求めた精神が反映されている」と指摘される。
「ショッピングからデート、ビジネスも」。経済成長で急増するアジアの若い中間層が「高速バス感覚」の新しい足として利用を拡大、大手航空会社を脅かしつつある格安航空会社。その波は日本にも到来している。茨城空港(茨城県小美玉市)から、春秋航空(中国)と12月に日本初就航のエアアジア(マレーシア)で、インドまで計5便を乗り継いでみた。
格安航空
欧米で始まった低コストの航空ビジネス。旅行代理店を介さず、インターネットでチケットを直接購入する方法が基本で「安い席は早い者勝ち」のことが多い。春秋航空(中国)の場合、茨城-上海便の座席の一部を「片道4千円」(燃油サーチャージ別)で販売するが、日によって価格は2万円台まで上がる。日本には、春秋のほか、ジェットスター航空(オーストラリア)や済州航空(韓国)などが乗り入れている。短時間の飛行コースが大半で、映画などの機内サービスは通常なく、食事やコーヒーも有料。約130路線を運航するアジア最大規模のエアアジア(マレーシア)は、欧州便など長距離路線を担当する傘下のエアアジアXが羽田-クアラルンプール線を12月9日に開設。日本各地の空港間で招致合戦も激化している。
新潟空港を含む国管理空港経営に関し、馬淵澄夫国土交通相が「空港行政の転換期」として改善と効率化を目指して設置した有識者検討会が3日に始まった。国がまとめた空港別収支状況では赤字の新潟空港も対象だ。空港経営の民営化も視野に議論が進められる方向だが、新潟空港はどのような運営形態が望ましいのか。収支を見ながら将来像を探った。
空港経営の一体化
国交省は5月、同省成長戦略会議報告書に民間資金などを活用した空港経営の抜本的効率化を掲げ、空港施設経営を一体化する方針を盛り込んだ。欧米では国管理空港はなく、株式会社、公社、自治体が経営。空港ビルなどの非航空系収入を原資に、着陸料などを引き下げて利用促進を図っており、日本も同様の仕組みづくりを目指す。航空会社からの着陸料収入などを国がプールして各地の空港整備などに充てる「空港整備勘定」は、事業仕分け第3弾で「廃止」と判定され、新たな空港経営の枠組みの構築が急務となっている。