

家族が新型インフルエンザにかかった場合、適切な看病とともに、家庭内での感染拡大を抑えることが重要になる。「患者は脱水状態になりやすい。食欲が低下するので塩分摂取も減る。水ではなく、イオン飲料をたっぷり飲んで、しっかり電解質を補うことが大事です」と近畿医療福祉大の勝田吉彰教授は強調する。市販の「経口補水液」もいい。
看病する人は重症化の兆候に気を付けたい。肺炎の場合、「息苦しい」「胸が痛い」「顔色がすごく悪い」などの症状が出るので、すぐに病院に運ぶ必要がある。
子どもの脳症は、意識障害を軽いうちに見つけるのがポイント。時間や場所、親しい人が分からなくなる「見当識障害」のチェックが役立つ。
「夜中に起きて学校の支度をする、母親に向かって、先生に対するような口の利き方をするといった場合は、すぐに入院する必要がある。救急隊員には『見当識障害がある』と伝えてください」
家庭内での感染を防ぐには、(1)看病する人を1人に決める(2)患者は個室に寝かせる(3)ほかの家族は、患者のせきやくしゃみのしぶきを浴びないようにする-が基本だ。
普段は普通のマスクを着け、患者と接触するときは高性能マスクを着けることを勝田教授は勧める。
個室が確保できない場合、シャワーカーテンを天井からつって部屋を仕切る。1日数回の換気が望ましいが、難しいなら空気清浄器を使う。
「発症後は1週間程度、ウイルスが出続ける。ウイルスが付きやすいのは、ドアノブ、障子の引き手、スイッチ、各種のリモコン、調味料のふたなど。ごく普通の消毒液でふけば、大丈夫です」
食料品や看病に必要なマスクなどを備蓄しておけば、外出を減らして感染のリスクを下げられる。また親子ともに寝込んだときにも対応できる。
勝田教授は「食料品では、レトルト食品や缶詰など、食欲がなくても、これなら食べられるという『こだわりの一品』があるといい」と話している。

| インフルエンザが冬に流行するのはなぜですか。 | |
温度や湿度が低い環境がインフルエンザウイルスの増殖にとって都合がいいとの説があります。しかし高温多湿の熱帯地域ではインフルエンザが年間を通じて発生しており、それだけが原因だとは言い切れません。 |
| 重症化のリスクが高いのはどんな人ですか。 | |
妊婦や慢性の病気がある人、赤ちゃんや小さな子どもはリスクが高いと考えられています。気を付けないといけないのは、ワクチンの優先接種対象になっていない人でも、リスクが低いわけではないという点です。何らかの持病のある人は、どう備えるべきか、かかりつけの医師に相談することをお勧めします。 |
| 世界的流行はいつまで続くのですか。 | |
過去の新型インフルエンザの世界的流行のパターンを踏まえると、2~3年続く可能性があります。流行には波があり、この冬はかからずに済んだとしても、次の流行の波で感染する可能性は十分にあります。今後いったん流行が収まったとしても、油断しないことが大切です。 |
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