パソコンなど液晶モニターに張る透明の3D用フィルター
パソコンなど液晶モニターに張る透明の3D用フィルター

PC向け3Dフィルター量産

上越・有沢製作所

 有沢製作所(上越市)は、液晶パネルに張ると3次元立体(3D)映像が見られるフィルターを台湾のパソコン(PC)メーカーに販売している。当初は3Dテレビ向けに量産を予定していたが、サブプライムローン問題の影響で頓挫。DVDの視聴やゲームにも使われるPCに着目し、大量受注した。同社との独占契約が満了となる9月以降、さらなる拡販を目指す。

 このメーカーは、PC世界大手のエイサー(台湾)向けなどにOEM(相手先ブランドによる生産)でPCを生産。昨秋にエイサーが米国で発売した3Dパソコンなど計50万台分に有沢製作所のフィルターが使われる計画だ。

 3D用フィルター「Xpol(エックスポール)」は、テレビの走査線に合わせ、微細な偏光素子をガラスにしま模様に塗ったもの。サイズは15~55インチ。同社はフィルター製造に加え、液晶パネルに張り合わせる技術も持っている。

 3D映像の方式は複数あり、同社のフィルターは「パッシブ型」向け。右目用と左目用にそれぞれ撮影され、別々に配信された映像を専用テレビが合成。走査線を交互に並べ変えることで視差を生む。フィルターと偏光眼鏡を通して見ることで立体映像が楽しめる。

 同社は2008年にフィルターの量産設備を導入。しかし不況で取引先の米国企業の資金繰りが悪化し、受注が凍結された。韓国メーカー、現代が日本向けに発売した3Dテレビ用や、3Dソフト制作に使うモニター用にも販売してきたが「量産といえるほどではない」(飯塚哲朗取締役)。

 また、国内の電機メーカーの間では、右目用と左目用の映像を交互に高速で画面に映し、専用の眼鏡で見る「アクティブ型」が主流。このためパソコンに対象を広げ、営業を強化している。今回の受注を弾みに設備の稼働率を、現在の約2割から10年度は約5割まで引き上げたいとする。国内メーカーからの打診もあるといい、飯塚取締役は「3Dコンテンツの増加とともにハードも普及するだろう。パソコンの付加価値として浸透を図りたい」としている。

新潟日報2010年2月9日

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