
巣に残った最後の卵をくわえるトキ=29日、佐渡市(環境省提供)
放鳥トキペア、3個目の卵捨てる
ほかのペアに期待
環境省は29日、佐渡市で放鳥され、自然界で34年ぶりのひな誕生が期待されていたトキの4歳雄と1歳雌のペアが、3個目の卵を巣の外に捨て、巣に卵は確認できなくなったと発表した。今回このペアが温めていた卵からの繁殖はなくなった。
同省によると、29日午後4時半ごろ、巣の中で卵を温めていた雌が立ち上がり、くちばしで卵をつつくようなしぐさをした後、外に捨てた。
その後雌は飛び立ち、巣を空けるようになったという。トキは雄と雌が交代で卵を温め続けるが、卵がなくなったため、巣を離れたもよう。
捨てた卵は無精卵か、発育が止まった有精卵だったとみられる。このペアは22日と26日にも卵計2個を捨てており、環境省は今後、卵を回収して調べることも検討する。
このペアは3月28日から卵を温め、4月24~30日にふ化の可能性があるとみられていた。5月中旬ごろまでに再び産卵する可能性があることから、環境省はモニタリング(生態観察)を継続する。
佐渡市ではほかに計4組のペアが確認されている。うち1組が卵を温めるようなしぐさをしており、産卵していれば、5月上旬から中旬にかけてふ化する可能性がある。
同省佐渡自然保護官事務所の笹渕紘平・自然保護官は「1組目のペアでふ化できなかったのは残念。ほかのペアに期待したい」と話した。
※環境省提供の動画はhttp://www.niigata-nippo.co.jp/movie/で閲覧できます。