
順化ケージ内部を視察、トキが死んでいた付近で説明を受ける小沢鋭仁環境相(左から2人目)=14日、佐渡市の佐渡トキ保護センター野生復帰ステーション
順化ケージの穴にずさんな対策
環境相が大幅改修を示唆
佐渡市の佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションでトキ9羽がテンに襲われ死んだ問題で、順化ケージにある穴が小動物が入れる構造だったことが14日、分かった。同日ケージを視察した小沢鋭仁環境相は「(天敵が)入ろうと思えばどこからでも入れる」と指摘。「構造自体をしっかりと見直さないといけない」とケージの大幅な改修を示唆した。
この穴はケージ内側から鍵を閉める際、職員が手を出すためのもので、縦約15センチ、横20センチ。天敵が入らないよう、環境省や県が厚さ5ミリのゴム製シートをのれん状に下げて穴をふさぐ対策をしていた。
しかし、順化ケージ内部と作業室とを隔てる金属製の扉や金網にある地上10センチと約1メートルの2カ所は、シートを手で押すと簡単に内側に入る構造になっており、小動物の侵入も可能とみられる。
12日に同省や県が行った調査では、作業室上部に幅12~20センチ、長さ3・7メートルにわたるすき間があった。
14日の同省の発表では、順化ケージには、金網の網目(側面2・5センチ角、天井4センチ角)よりも大きなすき間が側面235カ所、天井28カ所の計263カ所あったことも判明。視察に同行した泉田裕彦知事は「管理体制に課題があったと認識している。具体的にどこが問題だったかを検証し、次の対策を取りたい」と述べた。
小沢環境相は今秋に予定している3次放鳥について「16日の専門家会合で議論してもらった上で判断することになるが、状況は厳しい」との見方を示した。
また同省は、14日未明の監視カメラの映像に、ケージ内に4回、外で2回、テンが映っていたことを明らかにした。これらが同一のテンかやトキを襲ったものかは不明としている。