新潟県と新潟市は12日、県内で新たに、1日当たりの感染者数としては過去最多の104人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。感染者の急増を受け、県は同日、臨時の対策本部会議を開催。花角英世知事は、このまま感染が拡大した場合、緊急事態宣言に準じた措置が可能となる「まん延防止等重点措置」の適用対象となる可能性が高いとの認識を示した。県民に対し「帰省や旅行など県外との往来は原則、やめてほしい」と訴えた。

 県内では、感染力の強い「デルタ株」の広がりなどが影響し、7月に入り感染者が急拡大。流行の「第5波」が鮮明になった。

 県の週間集計では、直近週(8月4~10日)の感染判明者は513人となり、前週(7月28日~8月3日)の378人から約1・4倍に増加。ゴールデンウイーク前後の流行「第4波」ピーク時(5月5~11日、260人)の約2倍に上り、これまでにない拡大となっている。

 対策本部会議は冒頭を除いて非公開で行われ、医療関係者や感染症の専門家らが参加した。関係者によると、感染拡大による中等症患者の増加に対応できる医療提供体制の強化などを議論。会議後に会見した新潟大大学院医歯学総合研究科の斎藤玲子教授は、このままのペースで感染が続いた場合、8月末には1日平均の感染者が約250人になるとの試算を示した。

 会議後、花角知事は報道陣に「非常に厳しい状況に入った」と危機感を強調。「重点措置を適用すれば経済社会活動に大きな影響が出る。その直前で踏みとどまりたい」と述べた。

 感染が公表された104人のうち、感染経路不明は43人に上った。県は、過去に公表した患者1人の陽性を取り下げたため、県内の感染者は4858人となった。

 県は新たな集団感染として、柏崎保健所管内の複数の会社関連計21人、三条保健所管内での屋外飲食関連計8人を公表した。

 これまで発生した集団感染では、12日公表の患者のうち1人が柏崎保健所管内の会社関連で計18人、7人が長岡保健所管内の飲食店関連で計45人、1人が三条保健所管内の会社関連で計7人となった。新潟市内の会社関連では1人が加わり計15人になった。

 12日の感染者の内訳は次の通り。

【市町村別】新潟市38人(中央区14人、秋葉区8人、西区6人、東区5人、江南区3人、北区、市内滞在中各1人)、長岡市15人、小千谷市11人、新発田市7人、三条市と柏崎市が各6人、燕市4人、五泉市3人、村上市2人、十日町市、加茂市、佐渡市、魚沼市、阿賀野市、見附市が各1人、柏崎保健所管内(市町村非公表)3人、三条保健所管内(同)1人、糸魚川市滞在と阿賀野市滞在が各1人。

【年代別】10歳未満2人、10代8人、20代27人、30代15人、40代19人、50代23人、60代6人、70代1人、80代1人、90代2人。