需要が高まっているPCR検査を担う「にいがたPCR検査センター」=新潟市中央区

 新潟県内の新型コロナウイルスの感染者が14日、5千人に達した。わずか2週間で千人という急激な増加となり、県内の各保健所は陽性者への聞き取りなどに日々追われる。しかし、このままのペースで感染拡大が続けば、濃厚接触者を追えない事態にもなりかねず、関係者は懸念を強めている。

 県内は7月31日、累計の感染者が4千人に達し、2週間後の今月14日に5千人を超えた=グラフ参照=。感染者の増加に伴い、県内の保健所の負荷も高まっている。

 感染が広がる長岡市や小千谷市などを管轄する長岡保健所は、普段は5人ほどの体制で陽性者への行動履歴や症状の聞き取りや、PCR検査の段取りなどをしている。

 7月後半から感染者数が急増したため、他部署や別の保健所から応援をもらい、多い時は10人ほどで対応する。井上陽子次長は「どこの保健所も忙しくなってきて、応援をもらうのが難しくなっている」と語る。

 12日に開かれた県の対策本部会議後、専門家は「このままのペースで拡大が続けば2週間後に1週間の患者数が1500人を超え、1日250人近くまで増える」との試算を示した。

 新潟市保健所保健管理課の田辺博課長は「1日だけなら何とかなるかもしれないが、毎日となればかなりきつい」と吐露する。

 県医療調整本部の担当者は「今は何とか対応できているが、試算通りの数字になれば保健所が陽性者を追えなくなる恐れがある」と指摘。現在は陽性者の行動歴を過去2週間分調べているが、人手が足りなくなれば最低限にとどめる必要も出てくるという。

 感染拡大を抑えるためには、PCR検査などで、より早期の感染確認が欠かせない。帰省や県外への就職活動のため、自主的なPCR検査の利用需要も高まっている。

 JR新潟駅南口近くの「にいがたPCR検査センター」は、1日100件の検査が可能だが、8月末までほぼ予約でいっぱいとなっている。

 県も逼迫(ひっぱく)を招かぬよう、PCR検査態勢の拡充も進めている。1日100件の検体採取が可能な大規模PCRセンターを県内に3カ所設けているが、下越地方のセンターを10日から150人まで枠を増やした。

 県福祉保健部の松本晴樹部長は「検査のキャパシティーが間に合うよう、適宜拡大していきたい」と話している。