国や新潟県は新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、人流の抑制が鍵になると強調する。ただ、県内感染者の累計約5千人のうち約4割を占める新潟市では、中央区のJR新潟駅周辺における1日の平均滞在人口(人出)が、昨年4月の全国での緊急事態宣言発令時以外は、おおむね横ばいで推移=グラフ参照=。人の動きが大きく変わらない中で、感染力の強い「デルタ株」の影響が広がっているとみられる。

 滞在人口は、ソフトバンクの子会社「アグープ」(東京)がスマートフォンの位置情報システムを利用して集約したデータを基に、新潟日報社がまとめた。

 アグープは、新潟駅など全国主要地点の半径500メートルで、1時間平均の滞在人口を推計している。

 データによると、全国的に緊急事態宣言が出されていた昨年4~5月や年末年始、初めて酒類を提供する飲食店への時短要請が出された今年4~5月は減少がみられる。

 しかし、それ以外の期間はおおむね横ばい。県が2回目の「特別警報」を発令し、2回目の時短要請を出した今年8月10日から13日までの平均滞在人口は2万2577人。新型ウイルス流行前の2019年8月の平均と比べると約24%減だが、昨年8月は2万2862人となっており目立った変化はみられない。

 昨年8月の1カ月間に新潟市内で確認された感染者は計15人で、今回の感染「第5波」の拡大スピードとは比較にならない。

 専門家が長引くウイルス禍による慣れや緩みを指摘する中、感染力が強いデルタ株が猛威を振るっており、改めて感染対策の徹底が必要となっている。