「災害と復興の歴史」展で資料を見る来館者=新発田市歴史図書館
「災害と復興の歴史」展で資料を見る来館者=新発田市歴史図書館

 新潟県の新発田市歴史図書館は、夏の企画展「災害と復興の歴史-現在と未来のために残された記録」を開催している。新発田などで起きた疫病や火事、水害、地震に関する古文書や絵図、写真約70点が並ぶ。

 疫病に関する展示では、江戸時代に天然痘が流行した際に作られた地蔵やお札に加え、新発田藩出身で牛痘接種に生涯をささげた医師桑田立斎を紹介。火事では、櫓(やぐら)が焼けた新発田城の絵図や藩が幕府に宛てた報告書や復旧願いの文書、1935(昭和10)年の新発田大火時の写真などをそろえた。

 このほか、江戸時代だけで加治川の堤防が30回も決壊したという水害の歴史や地震について伝えるコーナーがある。

 各コーナーでは、住民同士による助け合いの取り組みや、絵図や写真などを使って災害からどう立ち直ったかも示した。被災民の救済策を伝えるコーナーもあり、新発田藩の備蓄米を貸し与える取り決めを記した文書なども添えた。

 見学した新潟市の40代の公務員女性は「古文書を通し、災害を学べるいい機会になった」と語った。

 同館の鶴巻康志副参事(56)は「現在も新型ウイルスで大変な時期に直面しているが、過去の災害に当時の人たちがどう対処し、乗り越えていったのかを資料は示している」と話した。9月26日まで。