豪雪に見舞われた上越市の住宅街。除雪が進まず、雪に埋もれたままの道路も見える=1月12日(本社小型無人機から撮影)

 市民生活に大きな影響を与えた今冬の豪雪について、新潟県上越市は除雪や情報発信など当時の市の対応を検証し、「中間報告」をまとめた。市役所内部での情報共有不足や、インターネット上で除雪車の稼働状況を把握できるシステムのエラーなど問題点や課題を列挙した。市は豪雪にも対応できる除雪体制の構築を目指し、具体的な対策を盛り込んだ「最終報告」を、10月に公表する方針だ。

 今冬の豪雪では、1月8日に、高田地区で24時間の降雪量が103センチを記録。同11日には、最深積雪が249センチに達した。除雪が追いつかず、市内全域で交通障害が発生。学校の休校やごみ収集の中止など市民生活に大きな影響を及ぼした。

 来冬以降もこうした豪雪が起きる可能性があることから、市は八木智学理事をトップとするチームを庁内に設け、当時の市の対応などについて検証を始めた。

 先月下旬に発表された「中間報告」では、道路除雪の進行状況に関し、本庁と各区総合事務所での情報共有が不十分だったため、業者への指示が錯綜(さくそう)したと指摘した。

 さらに、市のホームページ上で除雪車の稼働状況を表示する「道路除雪管理システム」にアクセスが集中し、閲覧できなくなるエラーが発生。市役所に苦情や問い合わせの電話が殺到する事態につながった。

 こうした問題点を踏まえ、中間報告では「効果的な情報伝達ができず、市民やドライバーに不安を与えた」と総括した。

 次の冬までに、システムのサーバーの能力向上や庁内の連携強化など、体制整備に取り組むとした。

 高田地区で行った「一斉雪下ろし」については、土日に行ったため、作業員を十分に確保できなかったことなどを課題に挙げた。平日を含めて実施日を分散することも検討する。

 一方、今回の中間報告では、除雪作業員の人手不足など一朝一夕には解決が困難な課題も指摘された。

 除雪が遅れた根本的な要因の一つとして、作業員の交代要員が十分に確保できなかったことを挙げた。

 市は今後の対策として、国県との連携を強化し、市道や県道、国道をそれぞれ担当する除雪業者の相互乗り入れを増やすとしたが、マンパワー不足をどこまで解消できるかは未知数だ。

 また、効率的な除雪の妨げとなった空き家問題については、所有者への管理指導など従来の対策を並べるにとどまった。

 市は国や県などとも協議し、最終報告をまとめる考えだ。村山秀幸市長は「各機関のテリトリーを越えた連携が必要になる。町内会や除雪業者の意見も反映しながら、検証を進めたい」と説明している。