雪国まいたけがネット通販を始めた「蒟蒻ゼリー」と「焙煎まいたけ茶」。日常のさまざまなシーンでマイタケに親しんでもらう狙いだ
雪国まいたけがネット通販を始めた「蒟蒻ゼリー」と「焙煎まいたけ茶」。日常のさまざまなシーンでマイタケに親しんでもらう狙いだ

 雪国まいたけ(新潟県南魚沼市)が、主力であるマイタケの需要開拓に力を入れている。マイタケを使った健康商品を相次ぎ発売し、大手調味料メーカーなどとタイアップした新たなレシピも提案。新型コロナウイルス禍の「巣ごもり」需要が一服する中、従来とは異なる消費方法を根付かせ、市場ナンバーワンの座を維持する構えだ。

 同社は6月、公式通販サイトで、ブドウ味の「蒟蒻(こんにゃく)ゼリー」の販売を始めた。独自の製法でマイタケから抽出・濃縮したエキス「MDフラクション」を配合したのが特徴だ。1袋6個入り。1個(18グラム)当たりでエキスは25ミリグラム含まれ、整腸作用など健康面の効果が期待できるという。

 同社は、5月にもノンカフェインの30袋入りティーバッグ「焙煎まいたけ茶」の通販を始めており、健康商品のリリースは2カ月連続となった。

 担当者は「ゼリーは忙しい人でも、場所を選ばず手軽に食べられる。健康意識が高い全ての老若男女にお薦め」とアピール。日常生活にマイタケを浸透させたい狙いだ。

 幅広い家庭料理に使ってもらおうと、調味料や麺などのメーカーとマイタケを組み合わせたレシピも発信。現在はミツカン(愛知県)の酢を使ったマリネや、味の素(東京)の調味料を用いたチャーハンなどを公式サイトで公開している。雪国まいたけは「相手先企業との縁はさまざまだが、健康、機能面の親和性でつながることが多い」と説明する。

 こうした取り組みの背景には、市場競争の激しさがある。マイタケの2020年の国内総生産量は約5万5千トン。雪国まいたけはシェア52%と業界トップを誇るが、同業他社がマイタケとブナシメジを生産する工場を新設するなど猛追している。

 さらに、新型ウイルス禍による家庭での消費は昨年より減速。22年3月期第1四半期(21年4~6月)連結決算では、マイタケの売上収益が前年同期比15・3%減となった。

 雪国まいたけは今春、福岡県に営業所を開設した。西日本ではマイタケ消費量が少なく、開拓の余地が十分にあると判断したためだ。今後、消費マインドの冷え込みなど外部環境の厳しさは緩和に向かうとして、22年3月期予想はマイタケの売上収益を前期比4・3%増の208億2千万円と見込んでいる。中期経営計画に掲げた「マイタケでの圧倒的ナンバーワンの達成と維持」に向け、多方面から消費者にアプローチする戦略だ。