原発の安全性を巡る新潟県独自の「三つの検証」の一つで、重大事故時の安全な避難方法を検証する避難委員会は17日、新潟市中央区でオンライン会合を開き、新型コロナウイルスが感染拡大する中での避難対策など四つの課題の中間報告をまとめた。感染対策については、換気を必要とする感染症予防と、被ばくを防ぐ屋内退避とは両立しがたいなどと指摘。「現時点では感染を避けながらの安全な避難は困難」と結論付けた。

 新型ウイルス禍での避難に関する国のガイドラインでは、屋内退避をする際は「30分に1回程度、数分間窓を全開にする」などとしている。これに対し中間報告では、原発事故時に放出される放射性物質の拡散予測の情報がないまま換気すれば、退避した住民が被ばくしかねないと、ガイドラインの矛盾を指摘した。

 また、現在も感染力の強い変異株の出現などで状況が変化し、現時点で避難対策が十分かどうかを議論するのは「時期尚早」とし、検討の継続を県に求めた。

 会合ではこのほか、要配慮者の避難についても中間報告をまとめ、避難計画を知らない観光客や外国人への対応を具体化する必要があるなどとした。

 これで議論する10項目の課題のうち7項目で議論を終えた。今後は、放射性物質の汚染の有無を調べる「スクリーニング」、テロによる事故時の避難対策、安定ヨウ素剤の配布・服用方法の計3点の議論を継続する。避難時の被ばく線量の限度なども議論する方針。