新型コロナウイルスの流行「第5波」のピークが見通せない中、新潟県の花角英世知事は18日、国に対し「まん延防止等重点措置」の適用要請を検討していることを明らかにした。適用対象となれば、飲食店以外の商業施設への時間短縮要請が可能となり、新潟市に発令中の県独自の特別警報より強制力を持った措置も見込まれるなど、地域経済への打撃は大きい。花角知事はPCR検査や医療体制の強化により適用を回避したい考えだが、感染状況は発令目安となるステージ3(感染急増)に迫りつつある。

 全国の感染状況を把握する手段として、国は医療のひっ迫具合や新規感染者数など7項目の指標を示している。国はこの指標を基に、ステージ3相当を重点措置、さらに悪化したステージ4(爆発的感染拡大)相当を緊急事態宣言の適用目安としている。本県の感染状況は、ステージ3の複数の指標を満たし、危険水域に近づいている。

 県は既に感染者が高止まりする新潟市に県独自の特別警報を発令し、飲食店などに営業時間の短縮要請をしている。重点措置に移行すると、どう変わるのか。

 現在、新潟市に発令中の県独自の「特別警報」は法律に基づくものではなく、事業者への時短要請には強制力や罰則がない。

 重点措置は今年2月に改正された新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づき新設された。最も重い「緊急事態宣言」の前段階の措置で、範囲は原則、市町村単位。時短要請に応じない事業者に対し命令ができ、違反すれば過料が科されるなど行動の制限が強化される=表参照=。

 福島や富山が重点措置、群馬が重点措置から緊急事態宣言に移行となるなど「第5波」の深刻な影響は近隣県におよんでおり、県は危機感を強めている。

 花角英世知事は18日の定例記者会見で、県独自の特別警報に伴う飲食店への時短要請は「感染リスクを下げるための対応」とした上で、「重点措置は『哲学』が変わり、人の動きを抑える方向にかじを切ることになる。経済への影響も大きく、手前で踏みとどまりたい」と強調した。