厚生労働省が米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンについて5都県で計39本の未使用状態の瓶から異物の混入が見つかったと発表し、同省が同じ製造ラインで作られた3ロット計約163万回分の使用を見合わせるよう要請したことを受け、新潟県は26日、県内での企業による職場接種1会場で対象ロットの使用を確認したと明らかにした。県は社名を公表していない。現在、健康被害は報告されていないという。

 県によると、県内の職場接種全72会場のうち、6会場で対象ロットを納入していたが、使用したのは1会場のみだった。県はこの会場で使われた対象ロットの番号や使用時期、接種人数は把握していない。

 モデルナ製は県の大規模接種でも使われており、県は2会場で対象ロットが納入されたが、これまでの接種で使用されていないことを確認した。納入されていたのは、上越市のユートピアくびき希望館で6000回分、長岡市のディアプラザ長岡(旧イトーヨーカドー丸大長岡店)で8800回分だった。

 県の大規模接種に使うワクチンは一定量の在庫を確保した上で、毎週、国から配送されてくるため、今後の接種計画に影響はないという。

 一方、集団接種の一部会場でモデルナ製を使用している新潟市は26日、対象ロットは納入していないと発表した。

 異物の混入は今月16日以降、茨城、埼玉、東京、岐阜、愛知の5都県にある職場接種や大規模接種会場で確認された。39本の瓶は、スペインにある工場で作られた同じロットの製品。製造ラインで混入が起きたと考えられ、異物は「黒い小さな物質」という情報が複数ある。厚労省幹部は金属片の可能性もあるとした。成分は不明で、モデルナが原因を調べている。海外ではゴム片が混入する事例が報告されているという。