市長選・市議補選の日程について協議を始めた上越市選挙管理委員会=1日、上越市役所
市長選・市議補選の日程について協議を始めた上越市選挙管理委員会=1日、上越市役所

 次期衆院選の投開票日を10月17日とする案が急浮上したことを受け、新潟県上越市長選と市議補選(10月24日告示、同31日投開票)の日程を変更し、「トリプル選」となるかどうかに注目が集まっている。ただ、市選挙管理委員会は「市長選・市議補選の前倒しは難しい」と、決定通り別々に実施することも検討している。これに対し、市民からは「2週間で2度も投票に行くのか」と反発が出ている。感染禍の中、大きな人流を伴う投開票を2週間おきに行う「分離案」に、市役所内からも疑問の声が上がっている。

 次期衆院選を巡っては、菅義偉首相が解散権を行使せず、任期満了に伴う選挙になるとの観測が拡大。10月5日公示、同17日投開票が有力視されている。

 市長選・市議補選の日程は既に決まっているが、規定上10月9日~11月7日の間で変更できる。前回2017年は、衆院選と合わせるために市長選の日程を1週間前倒し、ダブル選になった。

 日程を巡り、市選管は1日、定例会後に委員同士の意見交換を非公開で行った。終了後の取材に、池田明委員長は「候補予定者への影響を考えると、2週間の前倒しは難しい」と指摘。分離案も念頭に、準備を進める姿勢を示した。

 ただ、こうした分離案に対し、庁内では「2週間に2度の選挙に、市民の理解が得られるのか」と疑問の声が広がっている。

 開票所となるリージョンプラザ上越には、1回の開票作業に市職員約330人が集まる計画。職員からは、開票作業を2度行った場合の「感染リスク増加」に懸念も出ている。

 分離案への困惑は有権者も同様で、市内の30代主婦は「投票に2度も行きたくない」と強調する。「後に行われる市長選の投票率が下がってしまうのでは」と指摘した。

 トリプル選となった場合、開票所の設置も1回で済むため、作業に当たる市職員の動員数や人件費を減らすことが可能となる。市選管によると、17年のダブル選の際は、約5千万円の経費削減に成功したという。

 市選管は衆院選の日程が固まり次第、臨時の会合を開き、市長選・市議補選の日程を最終決定する予定。渡邉守事務局長は「複数の日程パターンを想定し、どの日程になっても混乱が生じないようにしたい」としている。