希少野生動植物の捕獲禁止を訴える看板=妙高市
希少野生動植物の捕獲禁止を訴える看板=妙高市

 新潟県妙高市内で生息数が減少し絶滅が危惧される動植物を守ろうと、市は本年度、「希少野生動植物保護条例」を施行した。珍しい高山植物を採取する例が後を絶たないことなどから、市は登山口などに捕獲、採取禁止を呼び掛ける看板を設置。「妙高の貴重な財産を次世代に継承したい」と、希少生物保護への理解を呼び掛けている。

 条例はオキナグサなど植物6種、ヒメギフチョウなど昆虫9種、ライチョウなど鳥類5種、キタノメダカなど魚類2種の計22種類を指定。これらの捕獲、採取、殺傷、損傷を禁止し、条例に違反した場合、1年以下の懲役か、50万円以下の罰金が科せられる。

 国は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で保護を図るが、市はさらに市内に生育する希少動植物を守るため条例を初めて制定した。対象の動植物は国と県のレッドデータブックなどから市環境審議会と専門家に意見を聞いて指定した。市によると、指定された動植物はこれまで捕獲や採取が後を絶たず、バスツアーで訪れた例もあったという。

 市は条例施行後、希少動植物が生息する付近や登山口など約10カ所に「捕獲・採取禁止」と書かれた看板を設置。市職員や関係者が保護監視活動をしたり、個体数や種類を調査したりしている。市職員は1日、いもり池にある看板などを見て回った。

 市環境生活課は「希少な野生動植物は市の自然環境の重要な構成要素。保護することで多様性を確保していきたい」としている。