県道沿いの田んぼにそびえ立つ稲のはざ掛け=7日、加茂市下大谷
県道沿いの田んぼにそびえ立つ稲のはざ掛け=7日、加茂市下大谷

 新潟県加茂市の山あいの集落、七谷地区で刈り取った稲のはざ掛けが行われている。晴天に恵まれた7日、生産者らが作業に汗を流した。黄金色の稲の束が大きなカーテンのように広がり、実りの秋の訪れを告げている。

 下大谷の県道沿いにある大橋武司さん(76)一家の田んぼ約3500平方メートルでは、コシヒカリの原種を栽培。鎌で手刈りし、高さ約5メートル、幅20~40メートルの三つのはざに掛けている。現在、七谷地区ではざ掛けをしているのは10軒ほど。天日干しで2週間以上ゆっくりと乾燥させることで、コメのうま味が増すという。

 大橋さんのはざ掛け米を扱う市内のカフェ関係者と4人で作業した。「よいしょっ」と妻・洋子さん(69)が声を出して稲を放つと、はしごの上で待ち構える人が見事にキャッチ。慣れた手つきで、はざ木に渡した竹ざおに手際よく掛けていった。洋子さんは「相手との呼吸と捕りやすいところに投げるのがコツ。バレーボールのトスと一緒だよ」と笑う。

 秋の風物詩をカメラに収めようと、毎年、常連の写真愛好家が訪れるという。大橋さん夫妻は「今年は雨の日が多くて大変だったが、無事に終わってよかった。お日さまがコメをおいしくしてくれる、機械では出せない味さ」とほほ笑んだ。稲は20日ごろに下ろし始める。