記者会見する加藤官房長官=16日午前、首相官邸
記者会見する加藤官房長官=16日午前、首相官邸

 北朝鮮が日本人拉致を認めた2002年の日朝首脳会談から17日で19年。新潟県柏崎市の蓮池薫さん(63)ら被害者5人は帰国したが、新潟市で拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)=らの帰国は進展が見えず、日朝交渉は停滞。解決に向けた政府の姿勢が問われている。

 拉致問題担当相を兼務する加藤勝信官房長官は16日の会見で「残念ながら、拉致被害者の帰国の実現、あるいは帰国に向けての道筋を明らかにできなかったことは、じくじたる思いだ」と述べた。

 小泉純一郎首相と金正日総書記による史上初の首脳会談では、金総書記が拉致を認めて謝罪。国交正常化を目指すとした日朝平壌宣言に合意した。02年10月の5人の帰国後、04年の2回目の会談を経て蓮池さんらの家族の帰国・来日が実現した。

 14年には拉致問題の再調査に合意し、北朝鮮は特別調査委員会を設置したが、北朝鮮による核実験などに対して日本が経済制裁を発動し、北朝鮮は特別調査委の解体を宣言した。

 この間、被害者家族の高齢化は進み、昨年6月にはめぐみさんの父滋さんが死去。未帰国の政府認定被害者の「親世代」で存命なのは母早紀江さん(85)ら2人だけとなった。

 加藤氏は「一刻の猶予もないといわれてきたが、より深刻化している。あらゆるチャンスを逃すことなく、一日も早い帰国に向けて引き続き努力する。新たに発足する政権でも同じ思いで取り組んでいただけると確信している」と語った。