新潟西港のそばで動画配信する(右から)荒木和博さんと大沢昭一さん、中村クニさん=17日、新潟市中央区
新潟西港のそばで動画配信する(右から)荒木和博さんと大沢昭一さん、中村クニさん=17日、新潟市中央区

 北朝鮮が拉致を認めた日朝首脳会談から19年となった17日、特定失踪者の家族や民間団体「特定失踪者問題調査会」代表の荒木和博さん(65)が新潟市中央区の新潟西港を訪れ、動画投稿サイト「ユーチューブ」で現地視察の様子をライブ配信し、拉致問題の早期解決を訴えた。

 新潟西港はかつて新潟と北朝鮮を結んだ貨客船「万景峰(マンギョンボン)号」の寄港地。荒木さんは同市西蒲区出身の特定失踪者、大沢孝司さん=失踪当時(27)=の兄昭一さん(85)や長岡市の特定失踪者、中村三奈子さん=同(18)=の母クニさん(78)と歩きながら、拉致問題や北朝鮮帰還事業への意見を交わした。

 2002年9月17日、初の日朝首脳会談が行われ、翌10月、柏崎市の蓮池薫さん(63)ら5人の拉致被害者が帰国。その後日朝交渉は停滞し、新潟市で拉致された横田めぐみさん=同(13)=らの帰国は実現していない。荒木さんは「何も動かないまま菅義偉内閣も退陣する。自民党総裁選を控え、今年もこのまま終わってしまうのではないか」と懸念を語った。

 拉致の可能性を排除できない特定失踪者についても政府による被害者認定などは進まずにいる。配信後、大沢昭一さんは「19年がたっても特定失踪者のまま変わらない」と認定を訴えた。中村クニさんは18日に42歳となる三奈子さんの身を案じ、「拉致問題が解決せず、特定失踪者はなおさら置いてきぼりに感じる」と話した。