新潟県の東京電力柏崎刈羽原発7号機で、施設内の多数の火災感知器が適正な位置に設置されていないことが20日、分かった。約100カ所に上るとみられる。出火時に煙や熱の検知が遅れ、初動対応の遅れにつながる可能性がある。東電は施設内の火災感知器の設置状況について点検を進めており、結果を23日までに公表する。

 東電によると、新規制基準に基づいて新たに設置する火災感知器について、原子力規制庁の検査官が今年2月、7号機の蓄電池室にある煙感知器1台が適切に設置されていないことを指摘した。

 新規制基準では消防法施行規則に基づき、空調の吹き出し口などから1・5メートル以上離す必要があるが、問題の感知器は1・5メートル未満の位置に設置されていた。

 東電は感知器を移設し、7号機全体の感知器の点検を行った。しかし、4月にも規制庁の検査官が2月とは別の火災感知器で同様の不備を見つけた。

 東電はいずれの問題も公表し、施設内の約2千台の火災感知器を6月から改めて点検。今月16日、複数の不適切な配置が見つかったことを規制庁に報告した。

 柏崎刈羽原発を巡っては、東電が1月、7号機の安全対策工事完了を発表。その後、火災防護工事の漏れなどが発覚した。ほかにも、原発所員による中央制御室への不正入室や、侵入検知設備の機能喪失といったテロなどを防ぐ核物質防護体制の不備が判明した。

 核防護不備問題を受け、原子力規制委員会は4月、核燃料の移動を禁じる是正措置命令を出した。東電に対しては、今月23日までにこの問題の原因究明などに関する報告書の提出を求めている。東電は命令解除まで同原発を動かせない。

 東電は20日、新潟日報社の取材に対し、「火災感知器は点検状況をまとめているが具体的な数字は言えない。核防護に関する報告書を提出する際の会見で説明する」とした。