新潟県は22日、新潟県内の陸域と本県沖の活断層が引き起こす地震による死傷者や建物被害などの県独自の想定について、最新の研究成果を反映した見直し案を示した。計9断層・断層帯を震源として検討し、最も被害の大きいケースでは死者7920人、建物の全壊は約17万1千棟に上るとした。県独自の地震被害想定は1998年に公表され、見直しは23年ぶり。これまでの最悪な被害想定は死者約1200人で、6倍超に膨れあがった。

 98年以降、政府の地震調査研究推進本部の調査などで明らかになった「月岡」「長岡平野西縁」などの陸域6断層帯と、新潟-山形県沖など海域の3断層を震源とし=地図参照=、被害想定に反映させた。

 県は2019年に外部有識者による調査検討委を設置し、見直し作業を開始。検討委は22日に開いた最終会合で見直し案をおおむね了承した。12月にも最終報告書を公表する。

 発生時間帯と季節、風の強さを組み合わせた6ケースで被害を検討。死傷者、建物被害のほか、上下水道や電力などのライフライン、帰宅困難者数など計43項目の被害を予測した。

 最大の被害が出るのは、新潟市沖から小千谷市まで南北80キロ余りに複数の断層が分布する長岡平野西縁断層帯が、一度に動く地震。「冬の深夜、強風」の場合、死者が最大の7920人に上り、「冬の午後6時、強風」では建物の全壊が最大の約17万1千棟となるほか、避難者は約47万1千人に及ぶとした。98年の被害想定では、下越地方の地震の死者が最大の1200人だった。

 新潟-山形県沖の海域断層による地震が冬の深夜に発生するケースでは、津波による死者が最大の819人に上ると評価された。

 検討委の会合後、委員長の大塚悟・長岡技術科学大教授=地盤工学=は「膨大なデータなどを基に、最先端の想定に取り組んだ。県内自治体、県民は防災に生かしてほしい」と話した。