新潟県が今週にも、上越医療圏(上越、糸魚川、妙高3市)について、病院再編などに国から手厚い財政支援や助言を受けられる「重点支援区域」への指定を申請することが26日までに、分かった。申請対象は圏域内に八つある公立・公的病院。指定されれば県内では県央に続き2例目となり、上越地域での病院再編議論が本格化することになる。

 重点支援区域の指定は、人口減少などを見据えて必要な病床数や医療機能を見直す国の「地域医療構想」の実現に向けた取り組み。指定されれば、医療需要の詳細なデータ分析に支援が得られたり、国と県が積み立てる「地域医療介護総合確保基金」が優先配分されたりする。

 地域医療構想を巡っては2019年、厚生労働省が診療実績と立地の観点から「再編・統合の議論が必要」と判断した全国の公立・公的病院の名前を公表。上越医療圏では、県立柿崎(上越市)、上越地域医療センター(同)、新潟労災(同)、厚生連けいなん総合(妙高市)、県立妙高(同)の5病院がリストに入り、再編論議を促された。

 県は、この5病院に、上越圏で地域医療の中核的な役割を果たしている県立中央(上越市)、厚生連上越総合(同)、厚生連糸魚川総合(糸魚川市)の3病院を加えた計8病院の枠組みで、重点支援区域への指定を申請する。

 上越医療圏では、新潟労災病院で人工透析の常勤医が不在となるなど地域医療の持続可能性が大きな課題となっている。現在、行政や医療関係者でつくる「地域医療構想調整会議」で、高度医療を担う基幹的病院と、回復期や慢性期の患者を受け入れる病院との機能分担などを検討している。

 重点支援区域に指定されれば、この機能分担の議論がより具体化するとみられる。上越と糸魚川の保健所長を兼ねる山﨑理(おさむ)県柏崎地域振興局長は「(再編リストに入った)5病院だけでなく、地域全体で議論していくことが重要。申請を新たなスタートにしたい」と話している。