景観重要建造物に指定された旧片桐家住宅=新潟市中央区
景観重要建造物に指定された旧片桐家住宅=新潟市中央区

 新潟市は27日までに、築100年超の古民家「旧片桐家住宅」(中央区上大川前通)を、湊町の風情を今に伝えるものだとして、景観重要建造物に指定した。指定は4件目。歴史ある建物が点在するエリアの一角にあり、所有者は「景観面で重要な建物だと認められた。とてもうれしいことだ」と歓迎した。

 景観法に基づくもので、地域のシンボルなど良好な景観の保存を目的に市が指定する。道路沿いなど一般の人の目に付く建物が対象。所有者が外観に手を加える際には市の許可が必要となる一方、相続税の控除という支援制度もある。中央区の行形亭の表門・塀などが指定されている。

 旧片桐家住宅は鮮魚問屋の邸宅で明治期の建築。国の有形文化財に登録されている。

 今回指定されたのは、主屋(約250平方メートル)と土蔵・蔵前(約100平方メートル)。外壁が板を重ね合わせて立体的に見える「大和張り」となっている。また近隣にある旧小澤家住宅は新潟の町屋の典型である2階建てだが、片桐家住宅は平屋建てという特徴がある。

 旧片桐家住宅がある一帯は「湊町にいがた」の歴史や文化を今に伝える景観を保全する「景観特別区域」。所有する藤田普(ひろし)・新潟中央水産市場社長(73)は「古い街並みは新潟の魅力。街づくりへ参画できていることをうれしく思う」と表情を引き締める。

 旧片桐家住宅の主屋は現在飲食店として活用されている。伝統的な日本庭園を眺めながら、歴史風情を感じることができる。藤田社長は「県外から新潟市を訪れた人にも喜ばれるのではないか。ぜひ気軽に見に来てほしい」と呼び掛けた。