自民党の新しい総裁に岸田文雄前政調会長が選ばれた29日、次期衆院選で出馬を表明している新潟県内の野党系候補予定者からは「安倍・菅政権から脱却できていない」などと批判の声が相次いだ。政権交代に向けて「本当の日本のリーダーを決める選挙は衆院選だ」とし、対決姿勢を鮮明にした。

 「自民を変えるという覚悟は感じられない」。新潟6区の立憲民主党新人、梅谷守県連副代表は切り捨てた。岸田氏は安倍政権下で噴出した森友学園を巡る財務省の決裁文書改ざん問題の再調査について、否定的な姿勢を示すなどしており「安倍忖度(そんたく)政治の名残がにじむ。国民に向き合った政治は期待できない」と話した。

 総裁選では、党員・党友票でリードした河野太郎行政改革担当相が、国会議員票で岸田氏に敗北した。

 5区で事実上の野党統一候補となる無所属新人、米山隆一前知事は「党内の派閥の論理が重視されていて、これでは政治改革はできないだろう。真の改革は野党がやるしかない」と強調。2区の国民民主党新人、高倉栄前県議も「自民の中だけの選挙で、茶番だ。自民は根本的に変わっていない」と批判した。

 本県では次期衆院選で、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題が争点の一つになるとみられる。岸田氏はエネルギー政策について、再生可能エネルギー以外にも原子力や水素を組み合わせるなどとしている。

 柏崎刈羽原発が立地する2区の共産党新人、平あや子前新潟市議は「岸田氏は原発再稼働を容認している。選挙ではしっかりと反対の立場を訴える」と語気を強めた。

 次期衆院選で、野党各党は「選挙の顔」が変わった自民と対峙する。

 1区の立民現職、西村智奈美県連代表は「岸田氏が新総理に決まれば、期待する国民の気持ちはあると思う」と“ご祝儀相場”を警戒。政権交代に向け「政策を真面目に、四角四面に語っているだけではなかなか届かない。訴え方を工夫する必要がある」と述べた。