火災で全焼したアトリエ跡を「里山アート展18」のメイン会場として再建中の佐藤賢太郎さん=阿賀町豊実
火災で全焼したアトリエ跡を「里山アート展18」のメイン会場として再建中の佐藤賢太郎さん=阿賀町豊実

 新潟県阿賀町豊実の彫刻家佐藤賢太郎さん(73)が主催する「里山アート展18」が10月2日、同所で開幕する。8月に佐藤さんのアトリエが火災で全焼したため、今年の開催は危ぶまれたが、焼け残った部材を作品として展示したり、アトリエを展示館に建て直したりして、開催にこぎ着けた。

 火災でアトリエ「石夢工房」や風呂場など4棟計約100平方メートルを全焼。制作中の作品や工具類も焼失した。翌日から、仲間らが後片付けを手伝った。訪れた福島県の美術家らのアドバイスで、焼け残った木材やトタンを使って、今年で18回目を迎える里山アート展を開くことを思い付いたという。

 メイン会場は、県道二枚田狐窪線沿いにある被災した工房などがあった約3千平方メートルの敷地に設定。アトリエ跡を展示館として再建し、焼けたトタンで壁を作り、太陽光パネルを設置した。手伝いに訪れた若者らがトタンにイラストや花模様などを描き、そのまま展示作品となった。

 アート展会期中には、見学に訪れた人に、トタンに絵を描いてもらうワークショップを開いたり、太陽光パネルの発電で研磨・切削に使うグラインダーの操作を見学してもらったりする計画だ。また、敷地内に焼け残った石板や黒くすすけた木材を作品として展示する。

 佐藤さんは「火災で多くの人に迷惑を掛けた。ここまで復興した印として展示を見てほしい」と話している。

 同展は10月23日まで。入場無料。2日午後1時半から、作品解説や石に穴を開ける体験会などを行う。