特製たれで漬け込んだ黒毛和牛と、彩りにレタスやパプリカを使った「味乃家 魚野川」の「ごちそうおにぎり」=魚沼市下島
特製たれで漬け込んだ黒毛和牛と、彩りにレタスやパプリカを使った「味乃家 魚野川」の「ごちそうおにぎり」=魚沼市下島

 新米の季節に合わせて地元産コシヒカリのおいしさをPRしようと、新潟県魚沼市内の飲食店がオリジナルのおにぎりを提供する企画「ごちそうおにぎり」を始めた。初回は12店舗が参加し、地場食材を使った個性的なメニューを考案。新型コロナウイルス禍で苦境が続く中、活性化への弾みとなるよう期待を懸ける関係者は「店にとっては勝負おにぎりだ」と意気込んでいる。

 食まちうおぬまイベント実行委員会(事務局・魚沼市)が初めて企画した。

 魚沼地域では、魚沼コシを生かした取り組みが広がっている。南魚沼市は毎年、市内の飲食店が特製丼を紹介する「本気(まじ)丼」を展開し、十日町市も昨年、「おら丼」キャンペーンを実施。一方、魚沼市内ではこれまで統一の企画がなく、先行する2市に対抗してアピール力を高めようと準備してきた。

 「ごちそうおにぎり」は、魚沼市産の新米コシヒカリを使うのが条件。市外からの来訪者の中でも特に20~40代を意識し、豪華な具材を使い、見た目も写真映えを意識するなど各店がメニューを開発した。

 魚沼市下島の飲食店「味乃家 魚野川」は、「黒毛和牛薪(まき)石窯炙(あぶり)焼おにぎり」(2個990円)を考案。自家製みそや地酒で作った特製たれに漬け込み、石がまであぶった和牛を、レタスやパプリカと一緒にご飯で包んだ。店主の覚張徹さん(71)は「最高のご飯なので、最高の肉と合わせた。写真映えを意識したせいで、ちょっと食べにくいが、どんどん進化させ、さらにおいしくしたい」と話す。

 長引くウイルス禍で宴会が激減し、店は厳しい経営が続く。流行の「第5波」が収束しつつある中で始まる企画について、覚張さんは「お店のことを思い出してもらうきっかけになれば。うちにとっては勝負おにぎり」と力を込める。天然キノコなどを使ったおにぎりも販売する予定だ。

 ほかの参加店も、奥只見湖に通った作家、開高健にちなんだ名物の山菜チャーハン「開高めし」や地物のアユなどをアレンジしたり、上海ガニを豪華に使ったりと自信作を用意。価格も330~2千円と多彩なメニューがそろった。

 期間は12月19日まで。実行委員長の平井正尚さん(68)は「今後、毎年実施してリピーターを獲得し、参加店も増やしていきたい。期間外でも継続して提供する店が出てくることも目標だ」と見据える。

 参加店とメニューは「ごちそうおにぎり」企画の特設サイトで紹介している。問い合わせは市企画政策課、025(792)1425。