新潟県内の大学や専門学校で保育を学ぶ学生らの県内就職を促そうと、県は7日までに、修学資金貸与制度を創設した。慢性的な保育士不足が続く本県では若手保育士の県外流出が課題となっており、支援により歯止めをかける狙い。また資格はあるが働いていない「潜在保育士」の復職を後押しするため、再就職の準備資金の貸与制度も新設。いずれも県内の保育所などに一定期間勤務すれば返済が免除される。

 県内で保育施設に勤める人は約8300人(2020年4月現在)。21年4月1日時点で待機児童はゼロだったが、保育士不足などにより年度途中での入園ができないケースが毎年10件ほどある。また、特定の施設を希望するといった理由で集計から除外された「隠れ待機児童」は今年4月1日時点で68人、昨年同期では150人だった。

 県は、新卒保育士の県内定着と潜在保育士の再就職促進により人手不足の解消を図る。学費(月5万円以内)のほか、入学準備金(20万円以内)や就職準備金(同)を貸与。県内の指定養成施設を卒業後、県内で保育士として5年間勤務すれば返済が免除される。対象は2021年度に在学中の人で、制度は次年度以降も継続する。

 潜在保育士に対しては、再就職のための準備資金(20万円以内)を貸与する。転居費や研修費、就職先で使う衣服の購入費などに充てることができる。県内施設に2年間勤務すれば返済免除となる。

 本県では、20年度に県内の養成校を卒業した保育士のうち、関東圏などへの県外就職者が15・4%を占めた。待機児童解消のため家賃補助など手厚い支援策を講じる大都市を選ぶ傾向が顕著だ。県子ども家庭課は「新制度により、保育人材の育成と県内定着につなげていきたい」と話している。

 制度の詳細は県社会福祉協議会のホームページで確認できる。問い合わせは同協議会、025(281)5605。