塩釜で炊いた塩で握ったおにぎりで塩小屋の完成を祝った記念パーティー=十日町市松之山
塩釜で炊いた塩で握ったおにぎりで塩小屋の完成を祝った記念パーティー=十日町市松之山

 新潟県十日町市松之山地区の兎口(うさぎぐち)集落で、温泉水から塩を作っている「まつのやま塩倉」の塩小屋の改修が終わり、地元住民らを招いて記念パーティーが開かれた。メンバー6人が、自慢の山塩で作ったおにぎりで来場者をもてなした。

 塩作りは松之山黒倉の嶋村彰さん(42)が発案。賛同した市内外の人たちが昨年9月、兎口集落の古い小屋を借り、塩窯を据えて、塩小屋に改装した。太古の化石海水が噴出している松之山の温泉水を窯で炊き上げ、「薬湯山塩」として今年3月に商品化。すぐに完売した。

 本格販売を目指し、この春には塩の安定製造と塩作り体験ができるよう小屋の改修を始めた。「大地の芸術祭」の参加アーティスト関口恒男さん(65)に改修を依頼。クラウドファンディング(CF)で資金を調達したところ、400万円を超える支援も集まった。

 新しくなった小屋は、1階奥の塩窯の周りの壁や床に木目や柔らかな色調を施し、明るい印象に変わった。2階は、木や枝で作った枠に不織布と泥状の粘土をかぶせて作った天井、壁が広がるドーム状の独特の空間。イベントなど多目的に活用する予定だ。

 9日にあった完成記念パーティーには、メンバーのほか、地域の人やCFの返礼対象の家族連れら25人ほどが集まった。山塩で握った新米のおにぎりと豚汁が振る舞われ、にぎやかに完成を祝った。

 CFに協力し、家族で参加した長岡市の県職員(46)は「隣町の親近感もあり、興味を持って応援した。作っている人の顔が浮かぶいい取り組みだ。塩は、ミネラルが多い感じで、なめらかでおいしい」と話していた。

 塩倉では今後、塩作り体験やイベントを企画していく考え。代表の髙橋泰明さん(34)は「小屋が完成して、楽しく塩作りができると思うし、癒やしの空間にもなった。大勢の人に来てほしい」と期待する。

 塩倉に関する問い合わせは高橋さん、050(5874)2147。