新幹線輸送に向け、スイートコーンを箱詰めする生産者=津南町上郷宮野原
新幹線輸送に向け、スイートコーンを箱詰めする生産者=津南町上郷宮野原
新幹線で東京都世田谷区に輸送されるスイートコーン=JR越後湯沢駅(津南町提供)

 新潟県の津南特産のスイートコーンを都内に売り出そうと、津南町と生産者が新幹線を使った輸送を試みた。収穫直後の最も甘い状態のスイートコーンを届けるため、新たな販路を模索している。

 新型コロナウイルスの影響で桑原悠町長によるトップセールスができない中、津南町は特産品の鮮度を売りにしようと新幹線を使った都内への輸送に力を入れている。これまで「シャクヤク」や「ユリ」を運び、スイートコーンは三つ目の特産品となる。

 15日に運ばれた今回のスイートコーンは、世田谷区内の直売所で販売された。町は所有する小水力発電所で得た電力を同区に供給する協定を8月に結んでおり、その縁で直売所の紹介があった。協定をきっかけに農産物を都内にPRする狙いは元々あり、町農林振興課は「早速、実現できてよかった。生産者が販路を広げるための大きな一歩になる」と喜ぶ。

 新幹線輸送があった15日の朝、上郷宮野原の生産者、島田福一(よしかず)さん(70)は作業場で箱詰めに追われた。480本のスイートコーンを詰めた島田さんは「スイートコーンは、早く食べるほどおいしい。新幹線で届けて、その日に食べてもらえれば、間違いない」と笑顔で語った。

 町内では新幹線輸送に注目する動きが出ている。コメと雪下にんじんを作る若手農家の村山周平さん(30)はこの日、島田さんの出荷作業を見学に訪れた。町の仲介なしでもビジネスとなるよう将来を見据え、「新幹線輸送や都内への販売が長期的に続くよう、考えていきたい」と話していた。