東京電力の担当者(左)から説明を受ける原子力規制庁の検査官=26日、柏崎刈羽原発(原子力規制委員会提供)
東京電力の担当者(左)から説明を受ける原子力規制庁の検査官=26日、柏崎刈羽原発(原子力規制委員会提供)

 東京電力柏崎刈羽原発でテロなどを防ぐ核物質防護体制の不備が相次いだ問題で、原子力規制委員会は26日、東電に対する本格的な追加検査を始めた。完了には1年ほどかかる見通しで、東電はこの間、再稼働に向けた手続きはできない。

 東電は9月、原発所員による中央制御室への不正入室と、侵入検知設備が長期間にわたって機能喪失していた問題に関する報告書を規制委に提出した。

 規制委は4月以降、事実関係の確認を中心に検査を実施。9月には伴信彦委員が柏崎刈羽原発で現地調査を行った。

 今回から本格的な追加検査が始まり、2千時間分の検査を実施する。東電福島第1原発事故後のコストダウンの取り組みがテロ対策不備に影響したかや、東電が報告書で示した再発防止対策の実施状況などを確認する。

 26日は、規制委事務局の原子力規制庁に設けられた「追加検査チーム」の検査官5人が柏崎刈羽原発を訪れた。東電が実施済みとしている対策の状況について、核物質防護部門の社員からの聞き取りや現場確認をした。

 計8時間で検査官5人が参加したため、40時間分を終えたとしている。追加検査チームの一員で柏崎刈羽原子力規制事務所の渡邉健一所長は「まずは核防護設備の改善措置の実施状況を確認する。必要があれば(原発の運転に関する東電の)適格性についても検査を実施していきたい」と述べた。検査は27日も行う。