新潟県上越市選挙管理委員会は27日、上越市長選(31日投開票)の立候補者1人の政治活動用ビラが、市選管職員の誤った助言に基づき、公職選挙法違反(法定外文書頒布)が疑われる内容で配布されたと発表した。市選管は同日、市役所で記者会見し、「職員の理解と認識が甘かった。大変申し訳ない」と謝罪した。

 市選管によると、ビラを作成したのは無所属新人で前副市長の野澤朗氏(64)の個人後援会。公選法で禁止されている候補者の顔写真や氏名が含まれる後援会名が掲載されていた。

 約2万5千枚が26日、高田地区で新聞折り込みで配布された。このほか、同様の内容のポスター200枚が街頭に掲示された。ビラを見た市民が県選管や市選管に通報し、判明した。

 野澤氏陣営の関係者が24日の告示前に、ビラの試し刷りを市選管に持参して問題がないか確認したところ、担当した職員が「名前は掲載できないが、顔写真は問題ない」と、誤った助言をしたという。

 市選管の渡邉守事務局長は記者会見で「職員に顔写真も違法だという認識がなく、誤った助言をしてしまった」と説明した。池田明委員長は「極めて大きな手違いをしてしまい、反省している」と謝罪した。

 野澤氏陣営の選挙対策本部長を務める内山米六・元市議は「問題がないように慎重に確認した上で作ったはずだったが、残念だ」と話した。市選管からの指摘を受け、ポスターは27日中に回収したという。

 公選法では、法定のポスターやビラ以外に、候補者を特定できる顔写真や名前の入ったものを配布・掲示することは禁止されている。市選管は今回の事案について県警に相談している。