廃工場で開催されている「燕三条 ファクトリーミュージアム」。展示台も台車や製品運搬かごが活用され雰囲気を盛り上げる=三条市西大崎1
廃工場で開催されている「燕三条 ファクトリーミュージアム」。展示台も台車や製品運搬かごが活用され雰囲気を盛り上げる=三条市西大崎1
金属板を型通りに成形する「へら絞り」の実演もあり、多くの人が興味深そうに見守った=三条市西大崎1

 「燕三条 工場(こうば)の祭典」の企画展「燕三条 ファクトリーミュージアム」が5日、新潟県三条市西大崎1の廃工場で開幕した。ウイルス禍の影響で昨年に続き恒例の工場開放を見送り、工場の臨場感とともに燕三条地域のものづくりを総覧する展覧会。広さ2千平方メートル超の薄暗い空間に、工具や包丁などの無数の地場産製品や、工程を映した動画が大きなスクリーンで投影され、来場者は壮大なものづくりの世界をじっくりと体感していた。

 工場の祭典は、燕三条地域の工場を一斉に開放するイベント。2013年に始まり、19年には県内外から5万6千人が訪れた。

 実行委員会では14年から、国内外で燕三条のものづくりの魅力を伝える企画展を展開。本展は地元での「凱旋(がいせん)展」と位置づけ、初開催した。

 会場は、研磨機を製造していた旧野水機械製作所の空き工場。稼働していた頃の構造物も残り、機械油のにおいも漂う。展示はものづくりの地の始まりを象徴する和釘(くぎ)からスタートし、鋸(のこ)や鋏(はさみ)、彫金、金型などに焦点を当て、廃棄物がゴールとなる35のコーナーから成る。工場の機械音が流れる中、50以上の企業から出品された多種多様な製品や、その素材の展示とともに、最大4メートル×8メートルの大スクリーンに地域の町工場の職人や作業現場を撮影した動画が投影され、工場の世界に没頭できる。

 来場した新潟市中央区の布施博康さん(77)は「鍬(くわ)があんなに種類があるなんて思わなかった。なかなか工場を見る機会はないし、展示と会場がマッチしていてすごく良かった」と満足そうだった。

 21日まで、午前10時~午後8時。入場は事前予約制。土、日曜午前11時30分、午後3時にギャラリーツアー。13、20日午後2時からライブ配信もある。問い合わせは実行委、0256(35)7811。

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