試合前にインタビューに応じる諸橋啓子さん。女性のイベントディレクターはまだ少ないという=10月、ビッグスワン
試合前にインタビューに応じる諸橋啓子さん。女性のイベントディレクターはまだ少ないという=10月、ビッグスワン

 サッカー女子の国内初のプロリーグ「WEリーグ」が開幕して間もなく2カ月。アルビレックス新潟レディース(新潟L)が奮闘する陰には、試合の運営など選手とは違う立場で働く女性たちがいる。WEリーグに裏方として関わる3人に、リーグや女子サッカーへの思いを聞いた。(3回連載)

 インカムで指示を飛ばす表情がきりりと引き締まる。10月中旬、新潟Lのリーグ戦を控えたデンカビッグスワンでは、裏方としてイベントや試合の進行を仕切るディレクター、諸橋啓子さん(47)がリハーサルの真っ最中だった。「円滑な進行が大前提。リハに時間をかけることが大事です」。音響やカメラワーク、出演者の立ち位置などをキックオフの3時間以上前から入念に確認した。

 イベント運営の創エスピー(新潟市中央区)に入社した2002年から、男女のサッカーアルビレックス新潟の試合運営に携わる。スケジュール通りにイベントを進めてスタジアムの熱気を高め、試合中は交代やゴールなどの情報を放送ブースに伝える。

 やりがいは「お客さんからのレスポンス(反応)」。人々が集った非日常の空間が沸き、スポンサーやスタッフ、クラブ関係者と喜びを分かち合う。ただ、「やり切ったと思えるときは、なかなかない」。思い出すのは失敗の方だという。

 WEリーグ開幕後、新潟Lのホーム戦は平均でまだ千人ほどの観客数にとどまるが、「これからなんだろう」と感じている。「サッカーをする女の子がもっと増えて、女子チームの試合をアルビのエキシビションでできたらいい」。Jリーグが発足して県内出身のプロ選手が増えたように、WEリーグが女子サッカーという土壌を耕してほしいと願っている。

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