足場に上がり、あずまやを製作する新津工業高の生徒たち=田上町川船河
足場に上がり、あずまやを製作する新津工業高の生徒たち=田上町川船河
新津工業高生が手掛けたあずまや=田上町川船河

 新潟県田上町川船河の翠台(みどりだい)団地第2公園に、新津工業高校(新潟市秋葉区)の生徒が製作したあずまやが誕生した。生徒が学んでいる日本建築の伝統技法を用いた建物で、公園を利用する地元住民にとっては念願の休憩所。生徒たちは「みんなに愛されるあずまやになってほしい」と願っている。

 建設業の仕事を体験してもらい、担い手育成につなげようと、町から工事発注を受けた総合建設業「堀内組」(加茂市)が町に提案。賛同を得て、同高に打診した。同公園には、これまでパーゴラ(日陰棚)があったが、雪で傷んで老朽化が進み、建て替えが必要となっていた。

 製作は、日本建築科3年生の課題研究の一環で、大工工事班の7人が担った。あずまやは幅約3・1メートル、奥行き約2・2メートル、高さ約3・2メートル。金具は使わず、木の栓を打ち込んで固定した。構造は、寺にある鐘突き堂などに使われる日本の伝統工法「四方転び」。4本の支柱を中央に傾けて上部を支える脚立のような仕組みで、強度が増すという。

 卒業制作も兼ねており、生徒たちは6月から、実習の授業で材木を切ったり、のみで削ったりして加工。校内で仮組みをするなどして準備を進めてきた。

 10月下旬に同公園で作業した。堀内組の社員が見守る中、足場に上がり、柱や梁(はり)など約40本のヒノキ材を、思いを込めながら組み立てていった。今後、生徒が製作したベンチも設置する。

 共同リーダーの野口和真さん(18)は「安全面を工夫したいいものができたと思う。自分たちの作品が形に残るのはうれしいし、休憩所として地域の人に喜んでもらいたい」と笑顔で話した。

 町に設置を要望した川船河東2区の木津盛一区長(69)は「子どもたちの遊び場で、夏休みはラジオ体操をする地区にとって大事な公園。暑さや雨風をしのげる場所ができてありがたい」と語った。