拉致被害者救出を訴える国民大集会で、解決への意欲を語る岸田文雄首相。左は横田めぐみさんの母早紀江さん=13日、東京都千代田区
拉致被害者救出を訴える国民大集会で、解決への意欲を語る岸田文雄首相。左は横田めぐみさんの母早紀江さん=13日、東京都千代田区

 北朝鮮による拉致被害者の帰国を求める「国民大集会」が13日、東京都内で開かれ、岸田文雄首相は「私の手で必ず拉致問題を解決しなければならないと強く考えている」と述べた。岸田氏は首相就任後、拉致問題について「岸田内閣の最重要課題。一刻の猶予もない。覚悟を持って取り組む」と語ってきたが、自らの手で解決すると公の場で決意を示したのは初めて。

 これまで安倍晋三元首相も首相在任時に同様の発言をしていたが、7年8カ月間の安倍政権で拉致問題に目立った進展はなかった。

 岸田氏は日朝首脳会談についても「条件を付けずに金正恩総書記と向き合う決意だ」との考えを再度強調した上で、「トップ同士の関係構築が極めて重要」と、金氏との対話に前向きな姿勢を示した。

 また、年内を目指す訪米で、拉致問題への理解促進に意欲を見せた。バイデン大統領との対面会談で「諸懸案の中でも特に、一刻の猶予もない拉致問題解決の重要性について、改めて理解を深めたい」と述べた。

 松野博一官房長官兼拉致問題担当相も出席し「若い世代への啓発が重要な課題だ」と指摘。拉致問題を扱う動画投稿サイトなどで「発信を強化する」とした。

 国民大集会は、拉致問題の早期解決を目指して毎年春と秋に開いていたが、春は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で見送られ、1年1カ月ぶりの開催となった。この日は、新潟市で拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母早紀江さん(85)ら拉致被害者家族、支援者ら約800人が出席した。

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